昼夜の気温の差が大きい日が続き、但馬各地では紅葉が進み秋を感じられる季節になりました。
今日は紅葉とアートの共演を楽しみに朝来市多々良木のあさご芸術の森を訪れました。
あさご芸術の森は、旧朝来町(現在の朝来市)が1990年に描いた「芸術の森構想」をもとに、自然に溶け込むように彫刻が点在する野外彫刻公園と、美術館で構成される森全体がアートな公園です。
あさご芸術の森に行くには、姫路方面から来られる方は国道312号線の多々良木交差点で右折します。交差点の一角で早速アートな作品がお出迎えです。
芸術の森の入り口から美術館までの道のりは約3kmと少し距離がありますが、道中にポケットパークが整備され、様々なアート作品が訪れる人の目を楽しませてくれます。
新しく登場した欅の森公園は、これまで整備されてきたポケットパークに比べかなり広く、将来アート作品が増えていくのでしょうか。楽しみです。
最初のポケットパークで出迎えてくれた作品は、「Seven Friends」です。
芸術の森に訪れる人を沿道で出迎えているように見えます。
作品の周辺には、イチョウ並木が色鮮やかに見ごろを迎えており、アート作品と紅葉を楽しむことができます。
金属的な配色とイチョウ並木の色合いのコントラストが印象的です。
2019年の第8回あさごアートコンペティションで大賞に選ばれた作品で、野を駆けるウサギをアルミニウムで表現した作品だそうです。
あさご芸術の森美術館へは、こちらの作品を目印に右折します。
冬に訪れたときは石が重く感じられましたが、今回は石が浮いたように感じられます。
冬のわびさびのある雰囲気とは対照的に、紅葉を見にお出かけする家族のようで楽しそうに見えます。
紅葉を背景に蒸気機関車を見ると、冬の重厚な雰囲気とは違い、軽やかに見えます。
午餐に集まった動物たちも賑やかで楽しそうですね。
あさご芸術の森美術館の背後には、高さ64.5メートルの多々良木ダムという石を積まれたロックフィルダムがあります。雄大で芸術的なロックフィルダムと野外アートとの共演は、ここでしか味わうことのできない眺めです。中央の作品は、淀井氏の「鴎」(カモメ)です。
あさご芸術の森美術館―淀井敏夫記念館―では、朝来市出身で文化勲章を受章した彫刻家・淀井敏夫氏の作品を、館内や広大な野外彫刻公園に展示しています。
淀井氏が野外彫刻を制作するにあたって重視されたのは、「自然」と「作品」とが一体となることで、あさご芸術の森ではその理念が表現されています。
あさご芸術の森の中には、多々良木フォレストリゾートCoCoDeがあります。
CoCoDeは兵庫県初のドーム型宿泊施設で、ペット(犬)とお泊り出来る部屋も用意されています。
紅葉の中に宿泊棟があり、とても風情があります。
CoCoDeに隣接した芝生広場には、世界で活躍する彫刻家である牛尾啓三さんの作品が設置されています。
自然豊かな森の中の公園には、遊歩道、遊具、ベンチ、東屋があり、のんびりと紅葉を楽しむことができます。
地面には落ち葉のじゅうたんが敷き詰められています。
ロックフィルダムの堰堤から見下ろすと、紅葉で色づいた芸術の森全体が見通せます。
冬、春とあさご芸術の森を訪れてきましたが、今回は、モノトーンで控えめな風景の冬、桜で色づいた華やかな風景の春とは違う、紅葉の季節でしか引き出すことのできない野外アートの魅力を楽しむことができました。
あさご芸術の森は、自然とアートが融合されていることで、四季の移り変わりによって作品も違う雰囲気を醸し出します。いつ来ても楽しめるスポットです。
2021但馬紅葉だより
取材日2021年11月20日
取材日2021年11月13日、11月18日
取材日2021年11月12日、11月19日
取材日2021年11月6日
取材日2021年11月6日、11月18日
取材日2021年11月3日
取材日2021年11月3日