養父神社は、江戸時代には桜の花見の名所として有名な景勝地で、出石藩主は大名行列を従えて桜の花見に来ていたそうです。
現在は兵庫県下でも有数の紅葉の名所として知られています。
色鮮やかな紅葉を観賞するのもいいですが、今回は初夏の風物詩「青もみじ」を楽しみに現地を訪れました。
青もみじのトンネルの中、階段を上っていきます。
階段を上ると、早速きれいな青もみじと出会いました。
青もみじとは、秋にもみじが紅葉する前の青い楓のことをいうそうです。
その青もみじが最も綺麗な季節は新緑から夏にかけてなので、ちょうど今が見頃といえます。
階段を上るとすぐに鳥居があります。
このような形になったのは、かつては円山川沿いの山陰街道から大鳥居まで一直線に伸びていた参道が、1908年(明治41)の山陰線の開通により削られたためだそうです。
新緑の緑が映えて、眺めているだけでも清々しい気分になります。
但馬五社明神の1つに数えられる重厚な養父神社の雰囲気と新緑のコントラストを楽しむことができます。
拝殿の前には4体の狛犬と狼の石像があります。
養父神社では、田畑を荒らす猪や鹿から作物を守る益獣として、狼を守り神にしているそうです。
濃い緑や淡い緑の青もみじに木漏れ日が加わり、より神聖な空気が伝わってきます。
養父神社の一番奥にある山野口神社です。
「狼の社」とも呼ばれています。
緑が色濃く厳粛な雰囲気が漂っています。
養父神社の本殿は、但馬を代表する大型の神社建築として大変貴重なもので、大きな屋根は、檜の皮を重ねて屋根を葺いた伝統工法の檜皮葺(ひわだぶき)だそうです。
朱塗りの御神橋が青もみじの鮮やかな緑に映えます。
社務所からの帰り道に撮影した1枚です。
新緑の映える「青もみじ」、朱塗りの御神橋に木漏れ日が加わり、幻想的な世界が広がります。
新緑から深緑へ移り変わる「青もみじ」は、紅葉の季節に比べて見頃の期間が長く、人も少ないので、ゆっくりと楽しむことができます。
この季節に養父神社を訪れたのは初めてでしたが、青もみじとのコントラストが新鮮で養父神社の新たな一面を見た散策でした。
但馬暮らしの魅力は身の回りに豊かな自然があることです。
緊急事態宣言が長引き、自粛の生活が続く毎日ですが、健康維持のためにも密を避けて新緑を楽しんではいかがでしょうか。
養父神社の魅力をお楽しみください
取材日2021年11月13日、11月18日
取材日2021年11月12日、11月19日
11月13日、やぶ紅葉まつりが開催されている養父神社を訪れました。