たじまのしぜん

ススホコリ

ススホコリ Fuligo septica
変形菌綱, モジホコリ目, モジホコリ科 ススホコリ属
 
 変形菌。ススホコリ。
動物でも植物でも菌類でもない変形菌(粘菌)の仲間。主に朽ち木の中などで微生物等を食し生活していているが、繁殖のために胞子を飛ばしやすい場所へ這い出てきて、子実体を形成する。その時に我々は彼らを目にすることが容易になり観察するチャンスとなる。移動中の変形体や子実体は、木の幹や、石の上、切り株の上などで見かけることが多い。
ススホコリの子実体は黄色くて、卵焼きや汚物を連想させる不整形な塊り。変形菌の子実体は小さいが形が特徴的で美しいものも多いが、こいつは全然違うイメージである。

子実体の周りには変形体が這ってきた痕が付着している。
日本変形菌類図鑑の説明では、子実体は着合子嚢体型または屈曲子嚢体の累積した型,高さ約3cm,長さ約10cmまで,ときにずっと大きくなる。皮層は黄色でときに欠けるとのこと。
変種としてキフシススホコリFuligo septica var. flavaというものがある。図鑑やネットではこちらもよく紹介されている。昨年ススホコリらしきものに3回ほどであったが、当初はキフシススホコリかと考えていた。ススホコリとキフシススホコリとの違いは、子実体の内部にある細毛体の一部で粒状の石灰を含んだ部分である「石灰節が黄色いもの」をキフシと区別するとのことなので、写真の個体が変種のキフシかどうかはよくわからない。ここでは基本種のススホコリとした。

甲虫類がかじりに来ているのだろう。

北アメリカで,ススホコリが大発生し、黄色い変なものが微妙に動いているようで電信柱を登っているなど未知の生物ではないかと大騒ぎになったとか、南米ではこれを食する地域があるとか、話題性の大きい種である。食べてみようとは思わない。

クワガタを飼育していたら、腐葉土からススホコリの変形体が出てくることがわりとあるようだ。言い換えると、ススホコリは飼育も可能ということ。野外で変形体を捕獲して家で飼育すると楽しいらしい。環境が合わず飼育に失敗すると、ススホコリは単に死んでしまうのではなく、子実体を形成して胞子を飛ばし、その世代を終了させる。
飼育に失敗しても子実体形成が観察できるし、死んでしまって可哀そうということにもならないので良いペットかもしれない。粘菌類を飼育する愛好家が世の中にはいらっしゃるようであるが、私も機会があればチャレンジしてみたい。餌はオートミールとか。

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