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人と自然がつくりだす日本の原風景「別宮の棚田」を訪ねて

取材日2022年5月14日

1999(平成11)年に「日本の棚田百選」が認定されて20年以上が経過し、2022年、ポスト棚田百選として「つなぐ棚田遺産~ふるさとの誇りを未来へ~」に全国271の棚田が選定され、兵庫県内では7つの棚田が選ばれました。
その中でも養父市は3つの棚田が選ばれ、今回は養父市別宮にある「別宮(べっくう)の棚田」を訪ねてみました。

兵庫県最高峰の「氷ノ山」が一望できる美しい棚田

別宮の棚田は、兵庫県の鉢伏山の中腹に広がる高原地帯にあります。
別宮の棚田からは兵庫県の最高峰である氷ノ山(標高1,510m)が一望でき、田植えの季節になると水面に氷ノ山が逆さに映る「逆さ氷ノ山」が有名です。

残雪が見える氷ノ山

今年の冬は雪が多かったためか、5月になっても氷ノ山の山頂付近や谷筋に雪が残っているのが見えます。

今もなお守り続けている棚田

別宮地区では先祖から受け継いだ棚田を「氷ノ山を望みながら土を耕し、大カツラの湧き水で米を作る」という思いのもと、守り続けているそうです。

新緑の別宮の大カツラ

棚田近くの駐車場のすぐ上に「別宮の大カツラ」があります。

森の中に入ってみると

別宮の大カツラは、樹齢約400年、樹高27m、株の周囲は14mで兵庫県の天然記念物に指定されています。
また、幹が左巻きにねじれているのがこのカツラの特徴で、「捻幹カツラ」とも呼ばれているそうです。

根元から湧き出す清水

カツラは、湧水や渓流に近い水の豊富な場所に繁りますが、樹の根元からは「カツラの水」と呼ばれる豊富な清水が湧き出ています。
この湧き水を利用して氷ノ山を一望できる地に棚田が広がり、見事な景観をつくりだしています。

新緑の爽やかなこの季節。但馬においても最も過ごしやすい季節です。休日には但馬地域へお出かけされてはいかがでしょうか。

 

新緑の映える但馬を散策

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