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シロキツネノサカズキモドキ

子嚢菌門 盤菌綱 チャワンタケ目 ベニチャワンタケ科 白狐ノ盃擬(Microstoma macrosporum)

主要幹線や別荘地に囲まれ、シカの食害が軽微で本来の植生が比較的よく残っている豊岡市のとある地域。渓谷沿いの遊歩道脇に珍しいキノコが発生していると豊岡市立コウノトリ文化館館長に教えてもらい、315日に確認に行く。シロキツネノサカズキモドキ、結構なレア菌である。

このキノコ、キノコ類の菌界に属するとはいえ、他の大部分が属する担子菌門ではなく、子嚢菌門の盤菌綱に属している。門のレベルで別の生き物なのだから、同じキノコと言っても、これとシイタケを比べると人間とタコぐらい違う生き物である。まあ我々にとってはどうでもよいことなのであるが、チャワンタケ類は珍しいキノコとは言えないが、分類的には異端なキノコと言っても良いかもしれない。

幼菌、つぼみの状態

「シロキツネノサカズキモドキ」はよく湿った、半分埋もれた枯れ木などから晩秋から初春にかけて発生するという。外見的にはほとんど同じで、胞子の大きさが半分ほどで、発生時期が春から初夏というのが「モドキ」ではない「シロキツネノサカズキ」。

少し開いた状態

実は日本のキノコ図鑑のスタンダードといっても良いと思われる山渓の「日本のキノコ」(1988年)に「シロキツネノサカズキ」が掲載されており、外見は同じで胞子の大きさが2倍ほどのものを「モドキ」と文章のみで紹介している。

全開状態

ところが、「増補改訂新盤 日本のキノコ」(2011年)では、全く同じ写真を用いてほぼ同じ文章で「シロキツネノサカズキモドキ」として記載されており、胞子の大きさの記載のみ転移させ「シロキツネノサカズキ」を文章のみで紹介している。

盃の中によくわからないが菌糸のようなものが見える

当方、子嚢胞子をスライド切片とし顕微鏡観察する機材、技術を持ち合わせていないが、橋本確文堂「新版 北陸のキノコ図鑑」(平成25年)では、「モドキ」について図を掲載し、両者について外見が同様なこと、胞子の大きさが違うことに加え、前述の発生時期が違うことを明記している。

埋もれ木から発生しており、柄が非常に長い

また、山渓にはろくに記載されていない発生環境、発生状況も「新版 北陸のキノコ図鑑」の記載通りであったたため、信頼感を得たうえで「シロキツネノサカズキモドキ」と同定した。

なかなか、キノコの同定は難しく、図鑑はできるだけ多くを参考とすべきであるし、もともと記載されていない種も多数あることも忘れてはいけない。

シロキツネノサカズキモドキ、世間は新型コロナウィルスで暗い話ばかりであるが、ミズゴケの中から早春に現れたレア菌、特徴的な形、小さくて、赤と白、美しいキノコに巡り会うことができた。

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