神子畑選鉱場跡が期間限定でライトアップされるとの話を聞いて、早速現地に行ってみました。
最近ではロックバンド「UVERworld」のミュージックビデオが撮影されるなど、若い世代にも注目されている観光スポットです。
神子畑選鉱場は、1919年に明延鉱山の選鉱施設として建設され、最盛期には規模・産出量ともに東洋一と謳われた選鉱施設です。
大正から昭和にかけて操業していた選鉱場は1987年に操業を終了しました。
現在は、建物が解体され、コンクリートの基礎部分が残っているだけですが、山の斜面を利用した選鉱場跡は今でも存在感は健在で見応えがあります。
銀の馬車道・鉱石の道が日本遺産に認定され5周年を迎えることを記念して、ライトアップイベントは行われました。
点灯式が行われ、いよいよカウントダウンが始まります。
カウントダウンに合わせて神子畑選鉱場跡がライトアップされました。
薄暮で稜線をくっきりと浮かび上がり、幻想的な空間にアクセントを加えています。
明治政府が近代鉱山の開発を進めるなかで、当時生野にあった外国人居住の一部や鉱山事務所を神子畑に移しました。
現在は、その鉱山事務所がムーセ旧居として、神子畑選鉱場などの資料が展示され、神子畑の歴史を伝えています。
神子畑選鉱場は大正から昭和にかけて、錫や銅、亜鉛などの一大選鉱場として日本の近代化に大きく貢献しました。
昭和初期には24時間稼働し続けることから「不夜城」と呼ばれていたそうです。
その当時の華やかさが今夜ライトアップによって復活しました。
古代の神殿のように神秘的で、まるで異空間にいるような大迫力の産業遺構です。
すっかり日が暮れて空が暗くなると不夜城が浮かび上がっているような感じがします。
普段でも非日常感を体験できるスポットですが、ライトアップ期間中は非日常感を体験したい方には特にオススメのスポットです。
ただし、夜の冷え込みは厳しくなっていますので、暖かくしてお出かけしていただきたいと思います。
開催期間: 2022年12月3日(土)~9日(金) 毎日17:00~21:00
入場料:無料
神秘的な神子畑選鉱場跡を散策
取材日2021年4月3日