人間と同じ霊長類であるニホンザル。但馬にはニホンザルの群(むれ)が二つある。一つは美方郡加美町小代区を中心に活動しているもの、もう一つは豊岡市城崎町を中心としているものである。以前はもっと沢山の群があるように思われていたが、最近の調査で但馬には二つだけであることが分かった。もっとも、母系を中心としたこれらの群のほかに、群を出たオスで離れザルと呼ばれるもの達もいる。
さて、但馬のサルは悪い。行動範囲にある各集落を巡回し、農作物を荒らしながら生活をしている。サルは本来奥山で生活しているものであるが、過疎化や高齢化のために農地や集落を人間が制圧できなくなって来ている。人間によって追い払われる危険のなくなった人里は、農作物など食べ物が豊富で大変生活しやすい場所となってしまっている。
兵庫県下のニホンザルの群れは10を超えていない。害獣であるが希少種でもある。
写真は豊岡市城崎町の群れ