冬から春に変わる立春の前日である節分を、江戸時代では年越しの日という考え方があり、節分にいただくそばを「年越しそば」としていました。その後、暦歴が使われるようになると、大晦日にいただくそばを「年越しそば」、節分にいただくそばを「節分そば」と言い表すようになったということです。(参照:出石節分そば説明文より)
今年から初めての試みとして、出石のそば屋さん10店舗で「節分そば」を始められました。
そば好きの私としては見逃すことはできません。1月終わりの土日に4軒をはしごしました。
そのお味は如何に?
節分そばは、お持ち帰りができ家で美味しく食べられるようにと、テイクアウト用お椀と汁入れ、節分そばの由来を書いた帯封、それから何と!出石の宗鏡寺ご住職に御祈祷いただいた節分豆が付きます。(ええーーい!コロナ鬼退散!)
最初はそば庄さんです。玄関の蠟梅がきれいですねえ。
黒めのそばと薬味のネギでシンプルにいただきます。そばの味が口中に広がり、「ああ、そばを喰ってる」感に浸ります。そば粉は地元産です。
昔の出石そばは、そばの乗った皿にネギを置き、汁をかけ、そばをすすって残った汁を次の皿にかけ回していただいたもので、昔の記憶がよみがえるようなそばです。
次は甚兵衛さんです。店前の橋の下に鯉が泳いでいます。
ネギと大根おろしが付いています。
こちらのそばは、角の立ったそばですね。口に放り込むと、しゃきっとしたそばの一本いっぽんを感じ心地よい感触を残して、そばが喉の奥に落ちていきます。
たくみやさんです。古民家を改修した店舗が、自然な感じで出石のまち並みにとけこんでいます。
ネギと大根おろし、鰹節がかかっています。
こちらのそばは、優しい味がします。鰹節のふんわりとしたうま味と一緒にそばをすすると、一層そばのおいしさが引き立ちます。
最後に、出石城跡の下にあるみくらさんです。
トッピングはネギ、とろろ、天かす、半熟卵が付いています。
こちらのそばは楽しいですねえ。ネギのあたりから食べ始め、汁を吸った天かすを絡めつつ、とろろのもっちり感を味わって、フィニッシュは黄身をつぶしてそばに絡めてすすりこんだら、大満足でした。
撮影に協力いただいたお店の御亭主やおかみさん、有難うございました。
節分そばは、2月2日までいただくことができます。来年も企画するとのことでした。来年は別のお店にも行くぞ!