たじまのしぜん

ヌカホコリ

ヌカホコリ Hemitrichia clavata
変形菌綱,ケホコリ目,ケホコリ科,ケホコリ属
糠埃

変形菌。ヌカホコリ、柄があり群生、密生。高さ約2㎜。子嚢は洋梨形。成熟すると細毛体が露出し杯状体の上に乗るような形になる。細毛網体は杯状体から離脱する場合も多いようだ。
変種としてホソエノヌカホコリ Hemitrichia clavata var.calyculataがあり、ヌカホコリとは別種との見解もある。こちらは杯状体がより浅く、裂開後は反転し、細毛体が杯状体と強く付着、柄は円筒状で上部は広がらず、より散生するとのこと。写真のものは、複数個所で撮影しており、どちらなのか、両方あるのかよくわからないが、散生している場合もあったし、杯状体が反転しているものもあった。細柄と杯状体の反転は図鑑の記載とは一致していないように感じる。だとすれば、同一種の中の変異といえるかもしれない。ネットではホソエノヌカホコリとしての紹介の方が多くみられる。

群生していない。

群生している。

細毛体が離脱し杯状体のみのものが見られるが数は少ない。

細柄。

細柄ではない。杯状体の反り返り反転が見られる。

秋に朽ち木上などに出てくる。比較的出会いやすい変形菌だと思う。

 

 

2022年7月2日追記

この記事を書いた時は、変形菌を観察し始めてまだ日が浅く、図鑑も平凡社の日本変形菌類図鑑しかもっていなかったこともあり、ホソエノヌカホコリをヌカホコリの変種としてあまり区別せずに書いているが、但馬で見られるものの多くはホソエノヌカホコリでヌカホコリは稀であるように思われる。インターネット上の全国の変形菌愛好家からの報告を見てもホソエノヌカホコリは多くみられるが、ヌカホコリはめったに見られない。日本変形菌誌によればヌカホコリは秋から冬に、ホソエノヌカホコリは春から秋に発生するようである。記事の内容についは改めるべきところも多数あると思うが、当時の記録なので誤字や重要な間違い以外は修正しないことにします。

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