ウミタナゴ スズキ目 ウミタナゴ科
「タナゴ」と聞くと、淡水魚を思い浮かべる方が多いかもしれません。海にもタナゴと名の付く魚がいます。淡水魚のタナゴはコイ目コイ科に分類される魚ですが、海に住むウミタナゴの仲間はスズキ目に分類される分類群の異なる種類です。以前はウミタナゴ1種でしたが、近年、ウミタナゴ・アオタナゴ・マタナゴの3種に分けられました。日本海にはウミタナゴとアオタナゴが住んでいますが、よく似ているので見分けることは難しいです。アオタナゴは尻びれの付け根が黒くなりますが、ここであげた写真は黒くないので、ウミタナゴと思われます。
ウミタナゴの仲間は、魚としてはめずらしく、卵ではなく仔魚を産む胎生です。春から初夏にかけて、5センチほどの仔魚を産みます。
小さいものは浅瀬にもよく来るので、海水浴やスノーケリングをしていると見ることが多いです。
少し深い場所で、岩のまわりに群れていました。
写真・文 コウノトリ市民研究所 北垣 和也