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ケアシノスリがやってきた

2008年の年明けは、雪がつもって正月らしい冬景色となりました。冬の円山川の河原には、エサを求めて北の国からタカの仲間がやってきます。
ノスリは毎年観察できるおなじみのタカ。1月2日のことです。対岸の神社のケヤキに止まった白くて大きなタカが気になりました。遠すぎてはっきりしませんが、ひと目でノスリとは違う感じがしました。しばらく観察を続けると河原におりてきて、この白いタカがケアシノスリというめずらしいタカであることが分かりました。豊岡盆地では6年ぶりのことです。
調べてゆくうちに、正月明けから西日本各地で多数のケアシノスリが観察されていることが分かりました。本来ケアシノスリが冬を過ごす場所は中国大陸の北東部。寒波の影響か、周期的なものか、いつもの場所にエサとなるネズミがいなかったようです。しかたなくエサを求めて日本海を渡り、日本にやってきたのです。
円山川周辺にも最初は10羽以上のケアシノスリが観察され、びっくりしました。2月に入ると数がへって、3羽が決まった場所に居つくようになりました。この3ヶ所は普段でも鳥がよく集まる場所。鳥はエサのあるところをよく知っています。

ケアシノスリのエサは河原のネズミです。時々小鳥も捕まえますが、ほとんどネズミばかり食べています。写真は捕まえたネズミを食べようとしているケアシノスリです。ネズミの種類はハタネズミという河原にたくさんすんでいる野ネズミです。
ホバリングと呼ばれる空中停止を行い、草むらの中を動き回る小さなネズミを見つけます。そして空から落ちるように急降下し、鋭いツメでネズミをつかまえます。
ノスリとケアシノスリはよく似ています。以下の写真で両者の違いを説明しましょう。写真はいずれも左がノスリで右がケアシノスリです。

ケアシノスリの足は、指の付け根まで白く短い毛でおおわれています。左のノスリは黄色い足の皮膚がむきだしです。この毛足が名前の由来ですが、肉眼ではなかなか見ることができません。

ケアシノスリはノスリに比べて明らかに白い羽根をしています。ノスリも正面や下から見ると同じように白いので迷いますが、背中の白っぽさはケアシノスリの特徴です。
ケアシノスリはノスリよりひと回り大きく、首が太くてがっしりした体型です。ノスリは頭が小さく華奢(きゃしゃ)な感じです。

飛ぶと両者の違いがよくわかります。ノスリは白でもクリーム色っぽいのに対し、ケアシノスリは真っ白です。ノスリのおなかには帯状(おびじょう)の茶色い模様(もよう)がありますが、ケアシノスリはおなか全体がこげ茶色です。またケアシノスリの尾羽(おばね)の先には、こげ茶色の帯があるのも大きな特徴です。
ケアシノスリはタカの中でも最も神々(こうごう)しい鳥のひとつです。複数のケアシノスリが円山川でひと冬過ごしたことを、単にめずらしい鳥がやってきたという点だけで見るのでなく、彼らが生きてゆくために十分なエサ(野ネズミ)がここにいることにも意識を向けましょう。但馬の豊かな自然環境とは、人が教えてくれるものではなく、さまざまな生き物の営みを知ることで理解されるものなのです。
写真・文 コウノトリ市民研究所 高橋 信

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