養父市大屋町のおおや高原有機野菜部会(部会員9戸、うち新規参入者5戸)では、300棟(約5.6㌶)の雨除けハウスで、年間約150tの有機野菜を栽培。安全・安心の食材としてコープこうべのフードプランに全量を出荷しています。
部会長の別所隆君を尋ねました。実は、私と中学、高校の同級生です。独身です。皆さんよろしく。主要作物は、ほうれん草、きくな、みずな、こかぶ、こまつな、ミニトマトを栽培。「今年から年間を通じて常時出荷できるようクウシンサイ、ミニトマトあいこの栽培に挑戦した。」とは、別所君。あいこは、今真っ盛りでした。
(左はあいこと別所君) (右は従来のミニトマト)
大屋高原の野菜団地は、昭和53年から10年の歳月をかけて県営農地開発事業で標高500~700mの高原に造成。平成元年から雨除けハウスを導入し、平成3年からコープこうべと提携して本格的に有機栽培を始めました。開発当初は、不良な土壌条件や厳しい自然環境など想像を絶する逆境でしたが、不利な条件を部会員、関係者が一丸となり乗り越え、有機JAS認定を取得し、平成12年には農林水産祭の天皇杯を受賞。平成19年には全国環境保全型農業推進コンクールの農林水産大臣賞を受賞し、有機農業の牽引者として日本全国に自他共に認められる存在になっています。
そんな、野菜部会ですが、「有機でやる以上、虫と雑草が一番の悩みです。せっかく作った野菜を丸ごと捨てなければならないこともあった。」とは、別所君。「水掛け3年とはよく言ったもので、野菜は水加減が難しい。しかし、手をかけた分だけは答えてくれる。」とのことです。
また、野菜部会では年間300人を越える産地体験による都市と農村の交流活動を続けているほか、コープこうべのイベントで食宣販売にも積極的に参加し、PR活動もしていると言います。「イチロウではないが、今後は維持しつつ、更なる発展を遂げ、消費者においしいと言ってもらえる野菜を追求していきたい。」「有機JAS認定の価値をより多くの人に分かってほしい。」と別所君が募る思い話してくれました。