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北垣国道ゆかりの地 養父市能座を歩く

取材日:2023年10月21日

みなさん、こんにちは。
「たじま未来づくり講座」の現地講座に参加してきましたので、その様子をお届けします。
(10月の様子です。記事にするのが遅くなりスミマセン。)

今回のテーマは「幕末・明治を歩んだ北垣国道」

京都府知事として琵琶湖疏水の整備を成し遂げた「北垣国道」。実は養父市出身なんです。
今回はその生家跡がある能座区を訪れ、国指定天然記念物ヒダリマキガヤや、円通寺の襖絵などガイドを受けながら見学してきました。

建屋小学校にて

まず、建屋小学校でお話を聞きます。
ここ養父市立建屋小学校は「小規模特認校制度」を導入していて、校区に関係なく養父市内のどこからでも通学できるんです。英語教育や演劇による表現力の育成など特色ある取組をされています。
その後、北垣国道の生い立ちや功績についてもお話を聞きました。

北垣国道とは

養父市能座の庄屋・北垣家の長男として生まれ、儒学者池田草庵のもとで学びました。幕末、尊皇攘夷活動に取り組み「生野義挙」に参加するが失敗。後に戊辰戦争の北越征討軍に参加し、新政府から認められ官界に入ります。
元老院少書記官、高知県令、徳島県令などを経て、1881年(明治14)京都府知事に就任。琵琶湖の水を京都市内に引く疎水工事を完成させ、京都の産業開発に大きく貢献しました。後に北海道庁長官、拓殖務次官、貴族員議員、枢密院顧問官を歴任し、明治の新国家建設に尽力しました。

散策へ出発

雨上りの集落を歩き、北垣国道の生家跡へ向かいます。

大きな木が見えてきました。

国指定天然記念物ヒダリマキガヤ

北垣国道の生家跡に到着しました。現在建物は残っていません。
その敷地に、国指定天然記念物ヒダリマキガヤの巨木がそびえ立っています。
推定樹齢は800年といわれ、幹回りは西日本で最大のカヤの木です。

カヤの実です。写真ではわかりにくいですが、通常は右まきに見られる螺旋の模様が左巻きとなっていることから、ヒダリマキガヤと命名されています。

虹とヒダリマキガヤ

円通寺

続いて円通寺に訪れました。
円通寺には木村梁舟の描いた42面の襖絵があります。

太公望の図。
額縁には北垣国道の写真が飾ってあります。

雲竜図。
「治元年戊辰、梁舟図」という署名があることから、明治元年の制作といわれています。

虎の図。
作者の木村梁舟は、幕末から明治初期に活躍した京都の狩野派の絵師といわれています。

円通寺の境内から。見晴らしのよい高台にあり集落が見渡せます。

コスモスもきれいでした。

琵琶湖疎水を成し遂げた北垣国道。そんなすごい人が身近なところの出身だなんて知りませんでしたね。

但馬出身の偉人がたくさん

他にも但馬からたくさんの偉人が輩出されています。
但馬聖人と呼ばれる「池田草庵」(養父市八鹿町)
東京大学初代総理長「加藤弘之」(豊岡市出石町)
気象測候所の創始者「桜井 勉」(豊岡市出石町)
明治の鉱山王「中江種造」(豊岡市)
治水港湾工事の始祖「沖野忠雄」(豊岡市)
砂防の神様「赤木正雄」(豊岡市)
関西電力初代社長「太田垣士郎」(豊岡市城崎町) 等々あげればきりがありません。

こちらのサイトの「調べる」→「人物」で見ていくと但馬の偉人が掲載してありますよ。→ 但馬検定公式サイト「ザ・たじま」

調べてみて、思いを馳せながら、ゆかりの地を訪れてみてはいかがですか。

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