但馬の駅とその周辺の見どころを併せてご紹介します。
第2回はJR山陰線「諸寄駅」です。
訪れたのは、4月の初め、桜が満開のころで、今は季節が少し移ろいました。
でも但馬はいつでもその時々の姿で迎えてくれますよ。
(参考のため、地図を頼りに地名を入れていますが、違っていたら御免なさい)
開業は1931年(昭和6年)7月18日。(参照:Wikipedia)
文字の消えかけた、しかし重みのある駅名看板に歴史の流れを感じます。周辺には桜が植えられ、お花見をされていました。
上りの次の駅は浜坂駅、下りの次の駅は居組駅です。プラットホームに野花が咲いて花壇のようです。
駅から国道178号を西に走り、釜屋トンネルを出た先を右に曲がると、三柱神社があります。
一見普通の神社ですが、その塀はレンガ造りです。実はこれも鉄道に関係があります。
以前の本サイト「ふるさと特派員」の投稿に「地区内の三柱神社には当時工事関係者の感謝の念で残ったレンガ活用した塀が造られました。」とあります。
門柱の意匠や壁の透かしに歴史の趣を感じます。
どんなお方が、どんな感謝を込めて造られたんでしょうかねぇ、、。
駅から国道178号を東に進み、諸寄と浜坂の間の峠を左に折れて舗装された道を上ると、諸寄漁港が一望できる城山園地に出ます。
まあ、何とも良い眺めです。
(新温泉町HPより)「この公園には、岡垣徹治の歌碑と第一回前田純孝賞歌碑が建てられています。また、遊歩道を北に進むと浜坂港や浜坂の町を一望することが出来る場所に加藤文太郎顕彰碑も建立されています。」
港全体が山に囲まれているのが分かります。嵐を避けたり、風を待ったり、昔から天然の良港だったんでしょうね。
神社階段下の説明看板には「神社の石段を挙がった両脇に一対の灯篭があり『越後(新潟県)直江津信濃屋増五郎』(中略)と刻まれている。更に近隣では因幡・但馬、遠くは大坂・陸奥・伯州・越前・讃州など廻船問屋などが寄進した玉垣が残されており、諸国廻船業者が航海安全を祈願した信仰の篤い神社でもあった。」とあります。
そうです。新温泉町は日本遺産「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間 北前船寄港地・船主集落」に認定されています。
階段を上がった祠(?)には、船の錨が納められています。
境内地から見える港の景色に昔の面影を重ねると、、、
風をはらんだ帆を高々と上げた廻船や、航海の安全を祈るために階段を上がってくる潮焼けした男の顔が見えるような、、、
見えないような、、、。
(想像力は無限です。大いに活用しましょう!)
こちらの海辺もきれいですねえ。夏は多くの人で賑わうのでしょうが、この日は私一人の貸し切りです。
皆さんも自分だけの景色を探してみませんか?
電車で来られる方はこちらもご覧ください
「たじま途中下車の旅」~諸寄駅編~