アレチヌスビトハギの仲間 マメ科
ヌスビトハギという在来植物があります。アレチヌスビトハギは、ヌスビトハギによく似た北アメリカ原産の外来植物です。ヌスビトハギは半日陰~日陰の自然度の高い場所に生育しますが、アレチヌスビトハギは、名前の通り日当たりのよい荒れ地に生育します。ここに載せている写真は、管理のいい加減な植え込みの中、整備の時に山土を入れた公園で撮ったものです。
ヌスビトハギというのは印象的な名前です。私は、この植物がひっつき虫の一種で、気がつかないうちに実が服につき、家の中に持ち帰ってしまうことからついた名前だろうと思っていました。
ヌスビトハギの実(節果) 小節果は2個
今回調べてみると、確かにそんな説もありますが、実の形が盗人の忍び足に似ているという説もあります。なんかよく分かりませんが、泥棒や忍者が使うという「抜き足差し足忍び足」なんでしょう。足の形なのか足跡なのか分かりませんが、ヌスビトハギの実の写真を載せておきますので想像してみてください。
アレチヌスビトハギの実(節果)小節果はふつう4~7個
ヌスビトハギとアレチヌスビトハギは生育する場所が大きく異なります。他にも違うところがあります。一番わかりやすいのは、実です。ヌスビトハギは、2個の小節果がつながって1つの節果になりますが、アレチヌスビトハギは、小節花4~7個がつながって1つの節果になります。実のない時期は、葉の形で見分けます。アレチヌスビトハギは、ヌスビトハギよりも葉の幅が狭く、葉脈(側脈)は葉の縁に達しません。
アレチヌスビトハギの仲間としたのには理由があります。よく似たイリノイヌスビトハギという外来種が増えてきているのです。ここの写真の植物は葉の先がとがっていませんのでイリノイヌスビトハギの可能性が高いです。しかし葉の裏側の脈状の毛を確かめていないのでアレチヌスビトハギの仲間としました。
アレチヌスビトハギもイリノイヌスビトハギも増えるとやっかいです。見かけたら抜き取りたいと思います。