昆虫たちが姿を消してしまう冬。しかし、どこかで越冬し命を繋いでいる。中には暖かい地方に移動するものもいるが、ほとんどの昆虫は生息地のどこかで、成虫や幼虫、あるいは卵などいろいろな形で冬を越す。そんな昆虫を探すのも冬の自然観察の楽しみの1つである。
成虫で冬を越すオサムシ科の昆虫(ゴミムシの仲間)は枯れ木の中や土の中、石の下などで越冬し、慣れてくると種類ごとにほぼいる場所がわかってくるので、毎年会いに行くことになる。しかし、中にはめったに見つからないものもいて、見つけたときには宝物を掘り当てたような気持になる。
コウノトリの郷公園で中学生のY君と見つけたクロカタビロオサムシもそんな虫の1つ。夏の間は樹上でガの幼虫などを食べており、めったに見つからない珍種。青く輝く翅が何とも魅力的である。朽ち木の中で越冬するのはクロナガオサムシの仲間。こちらは普通種で夏にもよく見かける。
山道の崖を崩して採集するので「オサ堀」と呼ばれているらしいが、かなりマニアックな採集法である。もしチャレンジされる場合は壊したところは元に戻すようにしてください。
クロカタビロオサムシ 土の中にぽっかりと丸い穴
取り出して撮影
クロナガオサムシの1種 朽ち木の中に潜んでいます
ゆっくりとですが這い出してきました