3月は進学などで但馬を離れる方々が多いですね。私も高校卒業後、進学のため但馬を出ました。当時の事を思い出します。
人間社会だけでなく、但馬の川の中でも同じような光景が見られます。雪解け水が流れるこの季節、冬に孵化したサケの稚魚たちが、海へ下りはじめます。
11月には但馬に帰ってきたサケの記事を書きました
今回は、但馬を離れるサケのお話です。川で孵化したサケの稚魚は、3月になると川を下りはじめます。この時、大きさは4~5センチ前後です。
稚魚はプランクトンや水生昆虫などを食べます。この画像の真ん中の個体は、何かを食べようと口を開けています。
体側には、うっすらと小判型の黒い斑点があります。パーマークといって、サケ科の稚魚の特徴です。
この後、サケたちは日本海を北上します。北海道沿岸を通過し、ベーリング海を通ってさらにその先、北米のアラスカ湾を目指します。4年後、70センチほどの大きさになって、産まれた川に帰ってきます。産まれた川に帰ってくる確率「母川回帰率」は90%と高い確率です。
4年後、このサケたちが帰ってきたとき、但馬には産卵できるような川が残っているでしょうか?
それは、但馬で暮らす私たち次第です。
北へと旅立つ但馬のサケたち。
大きいなって、但馬に帰ってくるんだぁで。