スズメダイと聞くと、鮮やかなブルーの熱帯魚を思い浮かべる方が多いでしょう。ですが、スズメダイ科は種類がとても多く、その体色も様々です。多くが南方に生息する種ですが、このスズメダイは東北地方まで分布しています。スズメダイ科の中では最も低水温に適応した種で、唯一、日本海で冬を越すことができます。大きさは15センチ前後。ちょうど手のひらくらいの大きさです。
磯でよく姿を見ます。釣り人からはエサ取りとして嫌われているようです。小さな口でエサを突っついて、釣り針から取ってしまうのです。これほど沢山群れていると、釣りエサなんてすぐに無くなってしまいそうですね。あまり浅いところにはいないようです。この写真も水深5メートルほどのところで撮りましたので、海水浴とかで見る機会は、あまりないのかもしれません。これらの写真は竹野海岸で撮影しました。
背びれ付け根後方にある白い斑点が特徴です。この斑点は生きている間ははっきりとしていますが、死ぬと不明瞭になります。
釣り人には嫌われますが、こうやって大群を見ると壮観でした。
写真・文 コウノトリ市民研究所 北垣和也