豊岡市日高町にある国分寺トンネルの前後およそ1kmに渡ってマロニエの並木があります。
マロニエというのは、セイヨウトチノキのことです。日本には非常によく似た木があってトチノキといいます。旧の日高町には、栃本という地名があったりすることからも想像できるようにトチノキがたくさん生えています。万場天神社には兵庫県で一番太い木があったり、蘇武岳にはトチノキの巨木林が何カ所もあったりします。そんな訳で日高町はトチノキ(マロニエ)での町おこしを頑張っていました。きっとその関連でこの並木も作られたのだと思います。
トチノキ巨木林の様子。トチノキは本来こんな湿潤な環境に生育します。
ところで、このマロニエ並木の木は、トチノキなんでしょうか、セイヨウトチノキなんでしょうか? 今までその確認をしてきていませんでした。
見分け方は簡単です。果実にとげがあるかないかを見ればいいのです。問題は果実があるかどうかです。先日、ようやく写真を撮れました。
とげがある;セイヨウトチノキ、セイヨウトチノキが両親や祖父母にいる
とげがない;トチノキ
とげがあるからセイヨウトチノキ(マロニエ)の系統です。
とげがないからトチノキです。
結論から言うと、この並木はトチノキの並木でした。
狭いマスの中に植えられています。トチノキは乾燥に弱いので大変でしょう。
こんな花です。
日高町内には、本物のマロニエも植えられています。何カ所かありますが、これは日高文化体育館の駐車場にある木です。ベニバナトチノキだと思います。ベニバナトチノキの片親はセイヨウトチノキで、もう一方の親は、アカバナトチノキだそうです。
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たくさんの花をつけていましたが、果実は1個しか付きませんでした。(2011年)
なかなかよく目立つ花です。