豊岡市内のとある湿地で、今年もヒキガエルが産卵しました。昨年までは卵塊しか見ることができなかったのですが、今年は繁殖中の様子も見ることができました。
ヒキガエルは山地で姿を見ることが多いです、春先に産卵をしますが、標高の高いところでは時期がずれ込むようです。水たまりなどに産卵します。この写真のように、長いチューブ状の卵塊を産みます。
但馬北部に棲んでいるのは、ニホンヒキガエルの亜種アズマヒキガエルとされています。ニホンヒキガエルは近畿以西、アズマヒキガエルは近畿以東に棲むとされています。但馬には両方棲んでいるようです。ここで見たのは、場所と、アズマヒキガエルの特徴である大きな鼓膜から判断しました。
繁殖場所にはメスより多くのオスが集まります。複数のオスが寄ってたかって、メスの奪い合いが始まります。激しい奪い合いを繰り広げることから、この様子を“カエル合戦”と呼びます。
こちらは別のつがいです。私が近づいたので警戒したようでして、水中に身を潜めています。
これらの写真は2月17日に撮影しました。産卵するのが例年より一か月ほど早いです。今冬は気温が高く、ヒキガエルたちも早く産卵したのかもしれません。
写真・文 コウノトリ市民研究所 北垣和也