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ミズオオバコ コウノトリの郷公園には結構あります

ミズオオバコ トチカガミ科
 ミズオオバコは、水路にたくさんあるオオカナダモなどと同じトチカガミ科の一年生の水草です。水草の仲間の多くは細長い葉をしていますが、ミズオオバコは楕円形の大きな葉をつけます。条件がよければ驚くほど大きくなります。
 ミズオオバコの葉もはじめに出るものは細長く線形です。あとから出てくるものは楕円形になってきます。

水の中に広がる葉を見ると水の中のオオバコという名前に納得します。葉の広がり方、脈の感じなど確かにオオバコです。そんな目で見ると細長いのも外来種であるヘラオオバコに似ていると思えます。しかし、それ以外はやっぱり違います。葉を手で持つと、さすがに水中をゆらめく葉です。薄くて弱々しいです。葉の柄も弱くて折らずに持つのが難しいほどです。がっちりとしていて、葉をちぎると葉脈部分からスジが飛び出すオオバコとは大違いです。

ミズオオバコは、豊岡盆地では比較的多く見られる植物です。集落の中を流れる水路にもため池にも水田にも休耕田にも見られます。それでも少しずつ生育地を失ってきていると思います。
 確実に見られる場所はコウノトリの郷公園のビオトープです。特にコウノトリ市民研究所が田んぼの学校を実施している田んぼビオトープの一番下流側に多く見られます。上の2枚には見られないので微妙に環境が異なるようです。

ここの田んぼビオトープは子どもたちが毎月生きもの調査をして、大きくかき回してくれるので遷移が止まり、ミズオオバコなどにとって良好な環境が維持されているようです。

豊岡産のミズオオバコはほぼ純白の花をつけますが、中には見事なピンクの花をつけるものもあります。

ミズオオバコはいつの間にか絶滅危惧種になりました。改訂されるたびにランクが上がります。国レベルではVU(絶滅危惧Ⅱ類)になりました。にわかに信じられないのですが、お隣の鳥取県では、絶滅危惧Ⅰ類です。但馬ではまだ各地に比較的多くあります。注意して見守っていきたい植物です。

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