前回(7月19日掲載)に引き続いて、警戒心の強いシカが徐々に慣れて警戒心が無くなっていく様子を見てみましょう。
赤外線センサーカメラをシカのよく通る場所に設置しました。
センサーにシカの動きが引っかかると、しばらくしてから撮影がスタートするのですが、撮影開始時に「かちん」と小さな音がして、赤外線放射に伴って赤い可視光線も発せられます。これにシカが警戒して、はじめのうちは逃げる場面が良く撮影されました。
しばらくすると、気にはしているが大慌てで逃げ出すことは少なくなってきます。警戒しつつも草を食べ続ける様子がたくさん撮れだします。
さらに慣れが進むとほとんど気にしなくなり、カメラの前でも平気で草を食べている様子がたくさん撮れました。
掲載した映像は時系列に分かりやすいサンプルを並べております。今でも逃げていくものもあれば、もっと早い時期からくつろいでいるところが写っているものも有ります。でも、たくさんの映像を見ると、設置してから日数が経つに従い、慣れが進んでいくのがよく分かります。
野生動物の行動は、学習(慣れ)により変化していきます。同じシカであっても、個体ごとに周りの環境や経験により、行動は違ってきます。人間と同じですね。