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ガマグチフクロホコリ

モジホコリ目 モジホコリ科 モジホコリ属 Physarum bivalve Pars.

ガマグチフクロホコリ、かなり印象的な和名である。見た目が「ガマグチ」に似ているということだろう。ガマグチというと財布を思い出す。ガマグチとはガマガエルのように大きく口が開いていること、ガマガエルはヒキガエルと同じ。ヒキガエルにはニホンヒキガエルとかアズマヒキガエルという種類がいて、四六のガマとか、ガマの油とか、いろいろと日本人には馴染みのある生き物である。ガマガエルのように大きな口を開けて、お金ががばがば入ってくるようにと縁起を担いで、財布の口をガマグチと呼ぶ。それに形が似ているからガマグチフクロホコリと名付けたのであると愚考する。印象的だし少し滑稽感もあって受け入れやすい名前だと思う。

学名のbivalveを調べてみると「二枚貝」。外見を普通に見る限りはこちらの方がより適当かもしれない。これを採用するならニマイガイフクロホコリになる。少し変化させるならシジミフクロホコリとかアサリフクロホコリとか、、、、しかし、貝路線で和名を付けていたら、この種が後々変形菌の世界に触れるようになった人たちに与える印象は大きく違っていただろう。

説明の順が逆になってしまったが、フクロホコリとは、モジホコリ属の中でも柄のないものの総称をフクロホコリとしているそうだ。モジホコリ属は数がとても多いので、和名を付ける決め事として柄のないものには〇〇モジホコリではなく〇〇フクロホコリと付けているようである。以上がガマグチフクロホコリという和名についての私なりの少々の考察である。

さて、この印象的なガマグチフクロホコリは変形菌図鑑の中でも一定の存在感を持っており、超初心者であった頃の私も図鑑などを通してとても出会ってみたいと思った種の一つであった。2019年の日本変形菌研究会の鳥取県大山で実施された合宿に参加した時のことである。初めての観察会で初めて変形菌をちゃんとやっている人たちと出会った時のことである。夕食の後の時間で、昼間に現地で採集したものを参加者が集まって、同定したり標本にしたりするのであるが、初心者はいろいろと教えてもらうことができ、超初心者の私は驚いたり感心したりためになることばかりであった。

そこで小学校3年生ぐらいの女の子も参加していて、お母さんと思われる方に向かって「今日は何も採れなかったが、ガマグチが採れたのでまあ良かったわあ。。。」と何気ない感想としてつぶやいていたのである。私はクモノスホコリやアオモジホコリなどという普通種を見つけて喜んでいたのであるが、ガマグチフクロホコリなんてもちろん見たこともないし、そんな小さな女の子がガマグチフクロホコリを自分で見つけて、それも初めてではなく久しぶりに見つけられて良かったなあという感じで平然と感想を述べていることにただただ驚いたのであった。ガマグチフクロホコリとは私にとってはそんな変形菌である。今では超は取れて初心者レベルにはなれたかと思うが豊岡市内のフィールドで私の5年の拙い調査でも二カ所確認されているので、図鑑に記載されているとおりそれほど珍しい種ではないと思う。

子実体は屈曲子嚢体型または単子嚢体型で群生し無柄。子嚢は白色~灰白色、帯黄色、曲がった衝立状~板状または連絡して網状。側面は崖状、子嚢壁は2層、外壁は上部で白色の石灰質、上面に縦の裂開線があり、白色石灰の縁取りとなる。胞子は透過光で藤色を帯びた褐色、細かい刺型で直径8~10μm。春から秋にリターなどにふつう。

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