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夏の夜の美しきクモたち

夏の夜はたくさんの虫が出てきます。その虫をねらってたくさんのクモが網を張り、獲物がかかるのを待っています。夜の生きもの観察はなかなかやりにくいものですが、夏の夜を生きる美しきクモの姿を紹介しておきます。

トリノフンダマシ
鳥の糞に似ていることから命名されましたが、さて、似ていますか?

オオトリノフンダマシ
ひとまわり大きなトリノフンダマシ。黄色っぽい体で、腹の両脇に大きな目玉模様が目立ちます。中華料理の食器っぽい模様です。

アカイロトリノフンダマシ
赤色トリノフンダマシです。小さなクモですが、テントウムシのような模様がとても美しいです。

シロオビトリノフンダマシ
腹部に白く目立つ帯があるトリノフンダマシ。捕らえた蛾を糸でグルグル巻きにしている場面です。
トリノフンダマシの仲間に共通しているのは、他の円網を張るクモに比べて、ずいぶん粗末な、目の大きな網を張ることです。しかし糸の粘着力は非常に強力で、蛾が引っ掛かると糸の片側が外れて絡みつき、蛾がもがけばもがくほど身動きできなくなるという、高度な狩の技を持っています。

ムツトゲイセキグモ
トリノフンダマシ属の狩りをさらに進化させたのがこのクモです。もはや網を張って待ち伏せするというスタイルをやめ、強力な粘着力をもった粘玉を振り回して、飛んできた蛾を「投げ縄」で捕まえるのです。蛾を引き寄せるために、ムツトゲイセキグモは自らフェロモンを放出するのだそうです。においにつられてフラフラと近づいてきた蛾を、振り回した投げ縄で捕まえるという、実に高度なテクニックの持ち主なのです。

サツマノミダマシ
緑色の美しいクモは昼間でも見ることができます。サツマノミというのはハゼノキの実のことで、姿形が似ていることから命名されました。

ワキグロサツマノミダマシ
よく似ている本種は、脇が黒いことで前種と区別ができます。両種ともカメムシを捕らえて体液を吸っています。

コゲチャオニグモ
夏の夜のクモで際立って目立つ存在がオニグモの仲間です。大きな網を張り、その真ん中でじっと獲物のかかるのを待っています。
中でもコゲチャオニグモはよく目にするオニグモです。このときはキリギリスの仲間を捕らえていました。

ヌサオニグモ
小型のオニグモの仲間、ヌサオニグモ。ヌサは漢字で「幣」と書きます。神社のしめ縄などに下がっているギザギサの細長い白い紙がありますが、あれがヌサです。このクモの腹の模様をヌサに見立てています。

ビジョオニグモ
美女のように美しいオニグモということですが、さて、どうでしょうか? 地味色でおどろおどろしい姿をしているオニグモが多い中、たしかに、ビジョオニグモは美しい色あいを持っていますね。

ゲホウグモ
この夏は珍しいクモも見つかりました。円網を張るコガネグモ科の仲間ですが、その網の目がとても細かく、芸術的な美しさです。ゲホウとは仏教用語で「外法」と書き、ここではドクロのことを指すようです。いわれてみれば腹の模様がドクロに見えます。

オオトリノフンダマシ
暑い夏も終盤を迎えると、クモたちの産卵の時期です。オオトリノフンダマシは産んだ卵を紡錘形の堅い卵のうで守っています。

ムツトゲイセキグモ
投げ縄使いのムツトゲイセキグモも、5・6個の丸い卵のうを葉の裏にぶら下げます。この写真は産んだ卵を卵のうで包んでいる場面。
虫の季節が過ぎて卵を産み終えたクモは死んでしまい、次の世代へと命をリレーしてゆきます。
写真と文:コウノトリ市民研究所 高橋 信

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