みなさんこんにちは。
但馬ふるさとづくり大学の現地講座で、「日の出ホールディングス(株)但馬醸造所」と「天滝ゆず倶楽部」のゆず畑を見学し、お話を聞いてきました。前回に引き続き、その様子をお届けします。
前回は、但馬醸造所の工場見学と所長のお話をメインにお届けしました。「地域と一緒に発展する」という企業理念がとても印象深かったです。
前回の内容はこちらを → ~地域と共に世界へ羽ばたく~ 但馬醸造所と天滝ゆず①
天滝ゆず俱楽部は、地元有志により平成22年に発足。現在約6,000㎡のゆず園で約350本のゆずの木を管理されています。
会員8名による栽培で、年間の収穫量は約6tとなり、但馬醸造所に出荷されています。
日本の滝100選に選ばれている「天滝」の麓の村で、激しい寒暖の差と澄んだ水から育ったゆずは、濃厚なのに爽やかな果汁で、独特の香りと甘さがあると言われています。
ゆずを無農薬で大量に栽培するには、やはり手間がかかります。
放っておくと背が高くなり過ぎ収穫作業が大変になるため、毎年春に剪定を行います。
肥料は年3回、草刈りも年3~4回実施します。
また、雪が降る前には支柱を立てるなど、雪害対策も必要です。
ゆずの収穫は11月初旬から始まります。
毎年、地元の大屋小学校の6年生が収穫体験に来てくれます。
よく見ると枝には鋭く長いトゲがあり、枝の奥に手を入れると怪我をする可能性もあります。
小学生たちは、天滝ゆず倶楽部の指導のもと、ゴーグルと手袋をつけ、無理をしないように収穫します。手の届かないところは大人が収穫します。
ペットボトルが吊るしてあるのは、ゆずの枝を横に広がらせるためです。これにより、風通しが良くなり、まんべんなく日光に当たるようになります。収穫もしやすくなります。
作業すること1時間弱、たくさん収穫できました。
1本の木には、とてもたくさんのゆずが実っています。まだまだ収穫するゆずはありますが、小学生の収穫はここまでです。
収穫体験が終わった後は、但馬醸造所で加工体験をします。
まずは、ゆずの選別作業として、傷んでいるものとそうでないものを仕分けします。
続いて、ゆずの洗浄作業です。大きな網ですくい、洗浄槽へ移していきます。
子どもたちがんばっています。
次は、ゆず搾り機にゆずを投入します。ゆずのいい香りがしてきました。
搾りたての100%ゆず果汁です。お土産用に容器に入れます。
蓋をして完成。
子どもたちは、自分達で収穫し搾ったゆず果汁をお土産として持って帰ります。
そのまま飲んではすっぱ過ぎるので、料理や飲み物に加えます。
私もいただいて、焼酎に入れて飲みました。
但馬醸造所さんから、豚汁のふるまいがありました。
おろしたゆずの皮を入れると、とても美味しかったです。
小学生の皆さん、お疲れさまでした。
天滝ゆず倶楽部の皆さんが丹精込めて育てたゆず。それが但馬醸造所で製品となり、日本各地、世界に出荷されていきます。生産者として、自分達の子供(ゆず)が目に見える形で飛び立っていく様子を、目を細めて見守っておられることでしょう。
廃校の活用、地元で採れたゆずの製品化、地元小学生との交流etc・・・地域と企業が一体となって活性化し、生み出された商品が、みんなの思いを乗せて、ここ大屋の田舎から世界に羽ばたいていきます。
前回の内容はこちらを → ~地域と共に世界へ羽ばたく~ 但馬醸造所と天滝ゆず①