みなさんこんにちは。
但馬ふるさとづくり大学の現地講座で、「日の出ホールディングス(株)但馬醸造所」と「天滝ゆず倶楽部」のゆず畑を見学し、お話を聞いてきました。その様子をお届けします。
平成20年、養父市大屋町筏で、廃校となった旧西谷小学校を利用して設立されました。
調理用のお酢や関連商品を製造されています。
普通の料理酢だけでなく、地元のゆずを使用したぽん酢、すし用の赤酢、燻製酢、ハタハタの魚醤、ゆず山椒ドレッシング、ドリンクとして飲む酢、ゆずと朝倉山椒のペースト・・・とラインナップがすごいです!
また、食品だけでなく、ゆずのエッセンシャルオイルを配合したアルコール製剤まで製造されています。
それでは工場見学の様子からお届けします。白衣を着て体育館を改装した工場に入ります。
工場内はこのような感じでした。体育館の天井の高さが生かされています。
お酢ができる工程も丁寧に説明していただきました。
ものすごく大まかに紹介させてもらうと・・・まず、お米を蒸してお酒をつくります。
発酵槽に入れて、酢酸発酵させます。
この作業はこだわりをもって、時間をかけて丁寧にされている部分です。
タンクで熟成させるとお酢ができあがります。
その後、製品として完成したものを瓶詰し、キャップをつけます。
ラベルを張って梱包します。見学した時は、ぽん酢を作られていました。
本当はもっと細かく説明していただいたのですが、ものすごく大雑把な紹介になりました。ご容赦ください<(_ _)>
但馬醸造所の大友所長と、地元の天滝ゆず俱楽部の中尾代表にお話を聞きました。
小学校の教室がそのまま残されているので、懐かしい気持ちになりながらお二人のお話を聞きます。
大友所長のお話で印象に残ったのは「地域と一緒に発展しなければ意味がない」というフレーズです。この廃校跡を工場として利用するきっかけの一つが「地域の方のあいさつがとても気持ちよかった」とのことです。
そして、地元の天滝ゆず倶楽部が栽培されたゆずを使った製品開発、他にも地元産のお米や山椒、醤油などにこだわった製品開発を進められています。
また、毎年地元住民とBBℚをして交流を深めるなど、常に地域に目を向けておられることを強く感じました。
ものづくりにも、強いこだわりがあります。オートメーション化して大量生産すればコストは下がりますが、機械だけに頼らず昔ながらの方法で品質にこだわった製造をされています。また、ゆずや山椒といった地元産の素材にこだわり、大手スーパーからの大量発注を仕方なく断ることもあるそうです。
ここ養父市大屋町は、書道家の華汀さんの出身地です。教室や廊下には、その華汀さんの作品がたくさん展示してありました。
商品のラベルも華汀さんが書かれています。改めて見ると色々な書体があり趣があります。海外の方にもとても好評らしいですよ。
昨年、コロナ禍でアルコール消毒液が不足するなか、お酢の原料となる食品用エタノールを活用し、消毒用エタノール製剤を開発されました。そして、いち早く市内の小中学校や地元事業者に無償で配布し、その後も但馬地域の市町へ順次寄贈されました。
また、天滝ゆずのエッセンシャルオイルを配合した携帯用のスプレー消毒液としても販売されています。
但馬醸造所の売上の4割が海外向けということです。安心安全、品質にこだわったメイドインジャパンは世界からも認めてもらえるそうです。
ここ大屋で、天滝ゆず倶楽部の皆さんが手塩にかけて育てたゆずが製品となり、世界に羽ばたいています。
長くなりましたので、続きは次回とさせていただきます。
次回は、天滝ゆず倶楽部をメインに紹介させていただきます。お楽しみに。
続きの記事はこちら → ~地域と共に世界へ羽ばたく~ 但馬醸造所と天滝ゆず②