駅からレンタサイクルや列車に自転車を輪行して行くことのできる見どころ情報をお送りする「駅サプリ」。
(サプリは補足という意味です。「たじま途中下車の旅」を”個人的に”補足し、またお読みくださる皆さんの心の栄養補給の足しになれば幸いです。)
第17回はJR山陰線「江原駅」です。(駅近辺の見どころは、たじま途中下車の旅「芸術文化の新風が吹き込む交流の町・江原を歩く」に詳しくのっています。先に見てね。)
交通の便が今ほど良くなかった頃、列車に乗って来たスキー客はここでバスに乗り換え、神鍋スキー場に行きました。バスは超満員で乗り切れなかったのだとか。
最近では江原河畔劇場が駅前にオープンするなど、新しい取り組みも始まっています。
江原駅の東口は途中下車の旅にのっていますので、西口を紹介します。
東とは雰囲気ががらりと変わり石張りの壁にガラスの展望台、そして尖ったモニュメントが設置してあります。
石張り壁は子持石(れき石)を使い、神鍋火山群をイメージしてあるとのこと。するとこのモニュメントも神鍋山の四季をあらわしているのかな?
駅から線路沿い、南に250mほどいくと、日高小学校運動場の隣接地にC58が鎮座しています。
「メーテル~~」というセリフが頭に浮かびますが、あちらはC62ですね。
C58の前の道をまっすぐ北に450mほど行くと国分寺跡に到着します。
741年、聖武天皇は全国60あまりの国ごとに、巨大な国分寺、国分尼寺の建立を命じ、但馬国ではここに建てられました。1973年から発掘調査が行われ、金堂、塔、中門などが確認されています。出土品の中には全国でも珍しい当時の釣瓶(つるべ)や、木簡など貴重なものが出土しています。他にも全国最大級の井戸(縦横約170cm四方、深さ270cm)も見つかっています。(参照:ザ・たじま)
詳しく知りた方はこの後にご紹介する「市立歴史博物館 但馬国府・国分寺館」に行ってみよう!
国分寺跡の北側に立っている、現在の国分寺です。境内に礎石が置かれています。お寺は仁王さま龍などに守られていますが、こちらをしっかりと守っているのは上の写真の本堂前のいらっしゃる、、、。
はい、猫さまです。並の眼力ではありません。その他に石仏や地蔵さまもいらっしゃいます。
国分寺から約700m、国道482号と483号の交差点付近に歴史博物館があります。但馬の古代からの歴史が楽しく学べますよ。特別展も厳選されていて、私も何度か行きました。
歴史博物館から国道482号を西向きに、日高神鍋高原ICを過ぎ、カーブの手前を久斗の集落へ。稲葉川が高速道路をくぐる手前あたりに石籠神社はあります。案内板や石柱を頼りに、川沿いの参道を進むとひらひらした目印?が見えてきます。
2本の巨木が根を張り、ご神体と思われる石をガッチリとつかんでいます。巨木はご神体を守る仁王様のようにも思われ、或いはご神体が顔なら巨大な角のようでもあります。写真では雰囲気が伝わりませんね。現地で感じてみてください。
一度、歴史博物館前の交差点まで戻り、南側に延びる道路の先はトンネルになっています。そのトンネルの上、小高い山の頂上に宵田城跡があります。
稲葉川沿いの鹿島神社付近(写真右上)に登山道があり、約20~30分ほどで行くことができます。眺めがいいですね。
このあたりは平成16年の台風23号で大きな被害が出たところです。その後の工事により稲葉川が整備された様子がよく分かります。(写真左下)
駅から少し遠く、山道を上らなければならないのですが、時間があれば進美寺へお参りしてみてください。山中にびっくりするくらい立派なお寺があります。門や本堂に施された彫刻も見事です。
「1392年(明徳3)に寄進された「鰐口」は、直径66cmと大型で、堂々とした形とともに、端正な美しさを合わせもつ貴重な品である。」(参照:ザ・たじま)
もう一つの魅力は、境内各所に置かれた石仏です。皆様、優しいお顔をされています。眉や目の様子が似ているので、同じ方もしくは同じ工房で作られたのでしょうか。
今年最後にお届けするのは、日高文化体育館の南側にある舂米神社の笑う狛犬です。どうですか? 笑っているようにしか見えませんよね。
今年はコロナ、コロナで思わぬ大変な年となりましたので、最後はどうしてもこの笑顔にしたかったのです。来年は笑って過ごすことの多い、良い年てありますように。
江原駅の周辺では、いつも狛犬が笑ってくれています。あなたも会いに行って、笑顔になってみませんか?
但馬はいつでも、旅人を迎えてくれます。
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