たじまのしぜん

オオジシギ

識別高難度のシギ

早いところでは8月終わりから稲刈りが始まりますが、そんな頃、南へ向かう渡り鳥がぽつぽつと田んぼで観察できるようになります。盛夏の間はすっかり野鳥観察から遠ざかっていても、秋渡りが始まる頃にはまた観察再開です。ジシギ(地鴫)の仲間はいち早く南に移動して行き、その旅の途中に豊岡盆地に立ち寄ります。

当地で観察できるジシギは、渡りの早い順にオオジシギ(大地鴫)、チュウジシギ(中地鴫)、タシギ(田鴫)の3種です。タシギは当地でもたくさん越冬しますが、オオジシギとチュウジシギは通過だけの旅鳥です。また3種の体の大きさは、オオジシギ>チュウジシギ>タシギの順です。

タシギは越冬個体で確実に識別ができますが、ベテランバーダーでも識別に悩むのが旅鳥のオオジシギとチュウジシギです。オオジシギはチュウジシギより体が大きく、くちばしの付け根上部、目先の白い部分が広いので、デコッパチのような感じに見えます。チュウジシギのデコッパチはオオジシギに比べると控えめな感じ。

また、オオジシギはシギの中では乾燥地を好み、チュウジシギがジル田の中で採餌するのに対し、オオジシギは畦際などの草むらや土の中で餌を探す傾向にあります。顔つきと採餌場所の違いで、オオジシギとチュウジシギを見分けるのですが、これとて100%正解とは思っていません。何年見続けていても、この2種の識別には頭を悩ませ続けています。

ジシギ3種の識別ポイントで最も確実とされるのが尾羽です。開いた尾羽の模様が3種で異なり、これが確認できれば識別精度が高まります。この写真は春渡りのオオジシギが尾羽を開いた瞬間です。これが確認できればオオジシギとわかるのですが、このようなタイミングでシャッターを切るのはごくまれなことです。

オオジシギが通過し、チュウジシギが通過し終える頃、稲刈りがすっかり終わった田んぼにはタシギが残ります。

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