ディアライン
この写真は4月9日に撮りました。但馬に自生するサクラの調査の際に撮ったものです。咲いているのはヤマザクラです。一見、美しい風景ですが、この風景には恐ろしいものが写っています。
さて、今回は、ディアラインというお話です。
ディアラインという言葉をご存じでしょうか?
ディアはシカです。ラインは線です。シカが作る線のことをディアラインと呼びます。
シカが作る線といってもよく分かりませんね。
でもシカが沢山棲む山に入ると確かにこれはシカが作った線だなと納得できることがあります。
この写真は、急傾斜にできた線を写したものです。
線から上は、植物が食べられていません。線から下は食べられています。シカが背伸びして食べられる限界が線になっているのです。
この場所は、線の下にまだ緑が残っています。食べられた植物が再び大きくなろうとしています。食害のひどい所では土がむき出しになります。
ディアラインの下は、シカが植物を食べる。株が再生する。埋土種子から芽生える。それをシカが食べるが繰り返されます。多くの植物はこの過程で息絶えます。土の中に眠っていた種子も使いつくされます。残っているのはシカの不嗜好植物と呼ばれるものです。しかし、この不嗜好植物であっても最後は食べられます。
この場所はディアラインがあるかも分かりません。シカの不嗜好植物さえ食べつくされています。最もシカの被害が著しい場所です。
この場所は、上空から見ると新緑で大変美しい場所です。桜も咲き、春爛漫に見えます。しかし、ディアラインの下は何もない砂漠のような状態になっています。
























