たじま田舎暮らし情報センターが運営するウェブサイト「たじまUIターン情報サイト ひょうご北部で暮らす」で連載されているたじまでの田舎暮らしに関するコラムを転載します。
但馬地域へ移住したい!帰ってきたい!と検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
移住に関する心配ごとで最も多いのが「仕事が見つかるのか」そして「家が見つかるのか」。
その両方を一気に解決できるのが、住居つき求人=お手軽移住。
お手軽移住なら、とてもスマートに新しい暮らしをスタートできます。
今回は住居つき求人にかかわるアレコレをご紹介したいと思います。
なんと但馬だけで20以上もの職種が見つかりました。
・土木工事の現場監督、現場作業員
・建築施工管理
・とび工
・事務管理職
・一般事務
・店舗運営職
・警備員
・鶏の飼育スタッフ
・介護職員
・沖合漁業の漁師
・金融法人営業
・個人向け証券営業
・システムエンジニア
・システムオペレーション
・パティシエ
・居酒屋スタッフ
・宿泊施設の各職種
・カフェの販売スタッフ
・薬剤師
・児童指導員
・アウトドアスポーツ施設のスタッフ
職に就いたら、会社が用意する社宅に住むわけですが、住居つき求人の物件には大きく分けて4つのタイプがあります。
① 会社が持つアパート・マンション(社有社宅・社員寮)
アパートの住民全員が勤務先社員なので相談しやすかったり、友人になりやすいメリットがあります。求人情報には社有社宅であるか明記されていないことが多いです。
旅館や工場など派遣社員の多い業種に多いです。
② アパート・マンションの一室を会社が契約している(借り上げ社宅)
民間のアパートの一部屋を会社が契約しています。一番多いのがこのタイプかと思います。
③ 一軒家(借り上げ社宅・社有社宅)
珍しいですが、たまにあります。
④ 職住一体
ちょっと特殊な求人だと住居が勤務先内にあることもあります。
寮母さんなどの住み込み施設管理の職業です。
農家経営者家族の自宅に下宿するものもあります。
住居つき求人の場合、住むのとほぼ同時に仕事がスタートします。
問題はその後ですね?
最終的には定住を見据えた移住を目指される方が多いと思います。
定住までの流れは雇用条件によって変わります。
■期間限定雇用
「2ヶ月間のみ」「最長3ヶ月」といった期間限定雇用の例は、スキー場のペンションバイト、旅館の繁忙期バイト、土木建築系の現場、工場の期間工があります。
働いている2,3ヶ月の間に暮らしやすさを考えられます。お手軽移住検討者のなかには「短期間で仕事を辞めるのは申し訳ない」と思われている方も多いのですが、期間限定雇用は数ヶ月で職を離れる前提で働きますので計画を立てやすいです。
しかし、期間限定の雇用は仕事の休みが少ないことも多いので注意が必要です。
■正社員登用制度のある非正規雇用
長く勤めたいならやはり正社員が良いですよね。
一方で、移住地域に馴染むか不安で、フットワークも軽くしておきたいなら非正規雇用の選択肢も一理あります。
その両方を叶えられるのが、正社員登用制度のある非正規雇用です。
バイトとして一旦お手軽移住して、バイトしながら休みの日には家探しや仕事探しをすれば徐々に理想の暮らしに近づけます。その職場の居心地が良いなら正社員登用を目指し、合わないなら他の仕事を探しましょう。
ただし、求人票に「社宅あり」と書いてあっても非正規雇用者には社宅を提供しない企業も多いので注意が必要です。
■普通の非正規雇用
正社員登用制度のない非正規雇用なら、求人数や幅が広がります。
■正社員
ネーミングは「お手軽移住」ですが、正社員として働いても当然OK。
住居を提供している企業に普通に就職・転職して、そのまま定住している方も多いです。
働いてみて、その企業で働き続けるにしても、社宅を出ることは可能なので住まいの選択肢は十分にあります。
まず働いてみて、そこからの流れはわりと自由です。
雇用条件によって動き方も変わりますので、そこは計画的にしておきましょう。
地域が合わなければ、また次の地域に転職しましょう。
概要はここまで。
次は具体的にアクション(仕事探し)に移りましょう。
住居つき求人の調べ方はいくつかあります。
■ハローワーク
中途、新卒を問わずハローワークには情報が豊富にあります。
実は2020年1月からハローワークインターネットサービスが新しくなり、日本中どこからでも、登録不要で詳しい求人情報検索ができるようになりました。
詳細検索の項目に「入居可能住宅」があり、単身用と世帯用を選択し検索できます。
■求人検索エンジン
また、各種求人検索サイト、求人検索エンジンで「社員寮」「社宅」「住居付き」でキーワード検索すれば、結構でてきます。検索結果のなかには、家賃補助のケースも含んでいることがあるので注意してください。家賃補助を社宅扱いしている会社もあります。その場合は、自分で物件を探さなくてはいけないので全然お手軽ではありません。
■専門求人サイト
最後は、住居つき求人の専門求人サイトで探す方法です。リゾートバイト専門や住み込み専門や社宅付き求人専門など、微妙に違う名前で多数のサイトがあります。このような専門サイトは、住まいに焦点があたっていることが多く、住宅設備や制度を詳細検索できるものもあります。
■地域おこし協力隊
協力隊は総務省が2009年から開始した制度で、2019年には延べ5500人が隊員として全国各地で活動しています。
最長3年間、地域に住みながら働けるので、移住の第一歩を踏み出しやすいです。しかも家賃全額補助で、物件も基本的に市町が斡旋してくれます。
ちなみに隊員の7割が20~30代で、任期終了後約6割が定住しています。
但馬でも、これまで70名以上の隊員が活動してきました。定住している方も多く、先輩隊員に相談できることはIターンの方にとって心強いと思います。
観光、農業、水産業、伝統工芸、情報発信などさまざまなテーマで募集しています。
地域おこし協力隊の情報は、公式サイト( https://www.iju-join.jp/chiikiokoshi/ )からゲットできます。
移住相談で「特にしたい職種はないんです。。。」「仕事があればなんでも」と言われる方がいます。
こだわりがないのなら、条件の良い仕事を探してお手軽移住しちゃいましょう!
また、「どの地域も素敵で。。。」と言われる方も居ます。おそらくどこに住んでも同じように地域の素敵な部分を見つけられる方だと思います。住めば都。お手軽移住しちゃいましょう!
ただし、以下の3パターンに当てはまる方はお手軽移住しづらいです。ご注意ください。
■移住希望地域を限定している方
ここで言う移住地域というのは市町村よりも小さな単位の地域です。
やはり住居つき求人となると求人数そのものが少なくなりますので、どこの地域にでもあるわけではありません。
社宅は基本的に選択できませんので、会社が用意したエリアに住むことになります。
■キャリアアップしたい方
住居つき求人であっても意外と多種多様な求人募集があります。
とはいえ、「住居つき」という絞られたものからキャリアアップに繋げる転職は至難の技です。
■住む家の水準が高い方
社宅のレベルが低いと言いたいわけではありません。むしろ、きれいな社宅が多いです。
しかしながら、社宅は内観画像や間取りを十分に公開されていないことが多いですし、部屋を選択できるわけでもありません。
住まいにこだわりのある方にとって、住居つき求人は逆に手間になってしまうかもしれません。
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