これまで、コウノトリ野生復帰グランドデザイン(H23.8策定)及びコウノトリ野生復帰推進計画(2期)(H24.3策定)に基づき、コウノトリの「なわばりの適正配置」に向けて、人工巣塔の再配置について検討を進めてきましたが、このたび、豊岡市出石町片間地区の人工巣塔を、豊岡市森尾地区に移設しました。移設の経緯については以下のとおりです。
■移設の経緯
令和2年2月に豊岡市森尾地区で、当該ペアの電柱への造巣が確認されました。しかし、巣材の一部が電線に接触しており、コウノトリの感電事故及び停電の発生が想定され、巣の撤去が必要でした。初のペア定着と繁殖を歓迎する同地区から、人とコウノトリが共に安全に生活できる巣塔の設置について強い要望があり、但馬県民局、県立コウノトリの郷公園、豊岡市が一体となって、新規ペアの繁殖と「なわばりの適正配置」に寄与するべく、緊急の対応として移設を行いました。
■移設日
令和2年3月26日(木)
■場所
豊岡市出石町片間地区 → 豊岡市森尾地区
■移設数
1基
■ペア
オス J0111(2015年4月20日生・4歳)伊佐
メス J0099(2015年3月20日生・4歳)庄境(祥雲寺)
<参考>
豊岡市森尾地区にある阿牟加(あむか)神社の御祭神は天湯河擧板命(あまのゆかわたなのみこと)。この人物については、「日本書紀」によると以下のような謂れがある。
「30歳になってもなお物言わぬ垂仁天皇の皇子・誉津別王(ほむつわけのみこと)は、鵠(くぐひ)を見た時に初めて言葉を発したという。垂仁天皇は、鵠を見たおかげで話すことができたと喜び、天湯河擧板命に鵠の捕獲を命じ、結果、天湯河擧板命は、鵠を出雲国または但馬国で捕らえたとされる。」
※「鵠(くぐひ)」は「コウノトリ」の古称とも言われる。
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- 兵庫県
- 連絡先
- 但馬県民局地域政策室地域づくり課
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