チドリノキ ムクロジ科
いきなりのカエルの手、驚きましたか?
なぜ、カエルの手なのか? それは、「カエルデ」⇒「カエデ」という説があるからです。
そうです、今日はカエデの話です。
最もカエデらしい形をしているカエデはこれでしょうか? コハウチワカエデです。
これもいかにもカエデです。ハウチワカエデです。やがて、くるくると舞いながら落ちる果実もついています。この果実がついていれば安心ですね。葉がカエデの形をしていてもカエデの仲間ではない木はいくつもありますから。
少し違うかなというのがこれです。ウリハダカエデです。葉が大きくて、切れ込みが浅いですね。
複葉になっていますが、3つに裂けていると思えばこれもありですね。ミツデカエデです。
実はカエルの手のように裂けないカエデもあります。これはウリカエデです。なんか普通の葉っぽいですね。上の方の葉は上部が左右にわずかに張り出していて3裂のように見えます。多くの葉は3裂のように見えますが全く切れ込まないものもあります。
今日、紹介するのは最もカエデらしくないカエデです。葉を一枚見るととてもじゃないですがカエデの仲間とは思えません。
これはクマシデです。葉の形はチドリノキとよく似ています。一番の違いは葉の付き方です。チドリノキは対生につきます。クマシデは互生です。水辺に生えていて対生になっているのを見て、ようやくチドリノキと自信を持って言えます。
果実の様子は他のカエデと一緒です。これを見るとやっぱりカエデなんだとなんか安心しますね。
チドリノキは、沢沿いに多いです。群生することがあり、高さ8〜10m、直径10〜15cmになります。展開したばかりの葉は、柔らかそうなよい感じの色をしており、鱗片葉が長く伸び赤くなります。秋は葉が黄葉しますが、枯れても春まで落ちません。
「果実の形が千鳥の飛ぶ姿」に似ているとされていますが、私には分かりません。