マンテマ ナデシコ科
この季節になると豊岡市内の幹線道路沿いにはマンテマの赤い花が目立つとずっと思っていました。しかしそれは昔見た印象を引きずったものでした。今回、この記事を書くにあたって真面目に見てみると白い花が圧倒的でした。一部にピンクの花が混じりますが、赤い花はほとんどありません。確かに赤い花があったと思っていたあたりも白い花が並んでいました。
私が初めてマンテマを見たのは学生時代のことです。臨海実習のときです。もう40年も前になります。
図鑑には、マンテマの花弁は白だと書かれています。その中央に大きな紅紫色の大きな斑があると書かれています。しかし、赤い花びらに白い縁が付いているように見えるものもあります。
花弁が全て白いのはシロバナマンテマです。その白がピンクに変化したものもありますが、名前はシロバナマンテマです。シロバナマンテマのつぼみがピンクでもやがて花が開くとピンクが薄くなって白になるのを見ると白く色変わりをしない系統がピンクのシロバナマンテマなのだと分かります。
マンテマは、ヨーロッパ原産の園芸植物でした。江戸時代末期にやってきたとされています。そのうちに逃げ出して雑草のようになったのでしょう。マンテマには海岸の近くが生育に適しているようで、竹野浜の近くでは純群落が広がっていました。玄武洞あたりまで来るとシロバナマンテマが混じっていましたがまだマンテマも少なくありませんでした。六方田んぼあたりでは、シロバナマンテマの白花が道路の両脇に連続し、時々ピンクのシロバナマンテマが見られました。赤の強いピンクも稀に見られました。マンテマはごく稀にしか見られませんでした。
内陸に向かってマンテマがどうなっていくのか調べてみようと思います。