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ミゾコウジュ 雪捨て場の植物

ミゾコウジュ シソ科 
 ミゾコウジュは、但馬では、今のところ円山川でしか知られていません。それも旧豊岡市内の一部に限られています。
 しかし図鑑などによるとミゾコウジュは田の縁や河川敷や道端・・・など,湿り気のある日当たりのよい所に生えるそうですから探せば各地にあると思います。

ミゾコウジュは、園芸植物のサルビアの仲間です。サルビアの仲間は、但馬にはミゾコウジュの他には、タジマタムラソウ、ナツノタムラソウ、キバナアキギリが生育しています。この仲間の多くは秋に花を咲かせますが、ミゾコウジュとタジマタムラソウは春に花を咲かせます。ミゾコウジュの花期は5月~6月です。ミゾコウジュはよい香りがします。

ミゾコウジュは越年草です。秋に芽生えて、春に花を咲かせて、夏には枯れてしまいます。秋に地面が裸地状態になっていないと発芽しないようです。ですからミゾコウジュは、同じ場所に生育し続けることがなかなかできません。たくさんの株があったなと思っていても、翌年にはなかったりします。だいたい数年すると姿を消します。
 ミゾコウジュはちょっとした破壊があって、地面がむき出しになったりすると出てきて、数年たつと他の植物との競争に敗れて姿を消してしまう植物のようです。

(中央がミゾコウジュ群生地。上側も裸地になったが、翌年、ここからはミゾコウジュは出てこなかった。)
 こんな植物ですから、円山川の河川敷に気まぐれのように数少なく点々と生えている植物でした。
 ある年、高水敷で工事があり結構大きな裸地ができました。そこに生えていた植物たちは大丈夫かなと見ていましたらそこに大量にミゾコウジュが発生しました。ミゾコウジュは、とりあえず国の準絶滅危惧種ですから国土交通省に「次に工事を行うときには知らせてほしい」とお願いしました。以後、その場所はそのままに放置され、予想通り4年ほどでミゾコウジュはほぼ姿を消しました。

(中央の赤っぽいところがミゾコウジュ群落)
 ミゾコウジュが毎年大量に出てくる場所があります。そこはミゾコウジュの生育に最適のようです。そこは適度に攪乱されているようで、ミゾコウジュの純群落ができています。その場所は、雪を捨てるための場所です。豊岡市内で処理に困った雪をダンプカーに乗せてきて捨てる場所です。大きな車が出入りしますから、地面はかき回されます。その破壊の程度がミゾコウジュに適しているのでしょう。

この場所は、もともとヤナギ林とオギ原でした。そのヤナギ林の下やオギ原の中には、兵庫県では円山川にしか生育しないオオマルバノホロシという希少種が生育していました。それが工事によって完全に失われました。工事後に放置しておけば、やがてヤナギ林とオギ原が復活してきます。その時にはオオマルバノホロシも戻ってくるだろうと考えていました。ところがそこは豊岡市の雪捨て場になる予定で、常に裸地のままで、ヤナギもオギも戻ってこないと知らされました。困ったことになったなと思っていたら、幸いなことにミゾコウジュには適した環境となりました。

1月25日現在、2010年は、2度雪が降りました。でもこの場所に雪が捨てられるような大雪ではありませんでした。今年は破壊が起きなかったので、すでに裸地を大きく占めているオギ原は確実に広がっていくことでしょう。来年も再来年もこんな降雪状況ならミゾコウジュはやがて姿を消すことになります。温暖化は円山川のミゾコウジュにも影響を与えているようです。

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