アミサカズキホコリ
今年の6月の上旬、ようやく葉っぱ系の変形菌が出だして、コウノトリ文化館の観察会でも、そこそこの変形菌を観察することができた。
その二日後、滋賀県から参加してくださった日本変形菌研究会のMさんから、「玄武洞でアミサカズキホコリを見つけた。」と連絡が届いた。
玄武洞公園は遊歩道のわきの溝に落ち葉がたまっていて、私が初めて葉っぱ系の変形菌、ホネホコリを見つけた場所である。
昨年リニューアル工事が行われ、多くの溝がコンクリートで埋められたりして環境悪化が進んでしまい、さらに入場料まで必要となってしまったのですっかり足が遠のいてしまったが、まだ私が見たことのない変形菌を、おそらく観光のついでに、さすがは日本変形菌研究会員、きっちりと確認されたようである。
翌日、私も500円の入場料を支払って、アミサカズキホコリを探しに行った。
玄武洞、青龍洞、白虎洞、南朱雀洞、北朱雀洞と探していく。
もちろん冷え固まった溶岩が規律を持って六角形に割れ、積み重なったように見える石柱が作り出す圧巻の風景など見ていない。
おもに遊歩道わきの溝。コンクリートで埋められたところが残念である。アカテガニが棲んでいるところも多い。しかしアミサカズキはなかなか見つからない。
出口方向に少し下りる途中での大きな溝の枡の落ち葉だまり、いかにもおりそうな感じだ。いました、アミサカズキホコリ。Mさん、ありがとうございました。
子実体は群生し、無柄または短い柄があり、高さ約1㎜程度。
半球形の蓋は褐~淡褐色、ピンクにも見える。杯状体との間に隆起がある。
子嚢はチョコレート色~暗褐色で全体的に寸胴のイメージ。裂開は蓋により、石灰節は白。杯状体に線状紋や網状紋がある。おもに夏にリターに普通。