朝、山の水場でイカルに出会いました。1羽で水浴のためにやってきました。黒とベージュのツートンカラーに、太く短い黄色のくちばしがよく目立ちます。
イカルの主な餌は植物の種子で、それを割るのに便利なよう、くちばしがこのような形になっています。パチパチと、音を立てて種子を割り中身を食べます。
「キキコーキー」と聞こえる特徴的な鳴き声で鳴きますので、声だけで存在を知ることができます。
水場に降りました。水浴の時の鳥は無防備になるため、周囲の安全を慎重に確かめてからゆっくりと水浴びを開始します。
安全だと分かると大胆な行動に移ります。体を左右に向けながら、翼でバシャバシャと全身に水をかけます。翼を広げると、黒く見えた羽根に青色が混じっていることが分かります。
水場には山で暮らす様々な野鳥が入れ替わりやってきて、同じように水浴びをしていきます。体を清潔に保つことと、汚れを落としたあとの羽繕いで、尾羽の付け根にある腺から出る油脂をくちばしに付け、羽根全体に塗りつけるいう仕上げを行います。水浴びは、野鳥が生きていくための大切な行動なのです。
イカルを目にする機会が多いのは冬です。餌を求めて山から里に下りてきて、大きな群れで行動します。河原でセイタカアワダチソウなどの種を食べている場面に出会えるでしょう。
(最後の写真は2月に撮影したもの)