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ハイキラボシカタホコリ

モジホコリ目 カタホコリ科 カタホコリ属 キラボシカタホコリ亜属                Didymium (Lepidodermopsis) panniforme J. Matsumoto

「ハイキラボシカタホコリ」について報告する。

キラボシカタホコリについては、2021.08.06に報告している。豊岡市街地周辺など私の観察範囲でも毎年確認される種である。

キラボシカタホコリ

キラボシカタホコリの近縁種にハイキラボシカタホコリという種がある。
今回の報告では、「キラボシカタホコリ」と「ハイキラボシカタホコリ」の両者の比較が数多く出てくるため、ご注意いただければと思う。

キラボシカタホコリは、大型の美しい星形石灰結晶を全身に纏った球形の子実体が、柄をもって立ち上がり単子嚢体型で群生する。一方ハイキラボシカタホコリは、大型の美しい星形石灰結晶に覆われた扁平または迷路状の子嚢が、変形膜に付着し這うように屈曲子嚢体型として存在する。大型の美しい星形石灰結晶だけを並べて比べて見ても、区別することは難しい。

橙色~淡黄色~白色の大型の美しい星形石灰結晶。と言ってもその一つ一つの大きさは0.1㎜程度まででとても小さい。肉眼では落ち葉に黄土色の泥が付いたような感じで、美しくもなんともない。

変形菌ではよくあることだが、ルーペや実体顕微鏡で拡大してみて初めて美しいことに驚く。このハイキラボシカタホコリの星形石灰結晶は、十分に驚くべき美しさであると思われるが、それ以上に驚くべきことは変形体の色合いである。

本年6月5日、キラボシカタホコリの出るフィールドで、何やら赤橙色のものを目視で確認した。即座に変形菌の変形体ではないかと思ったが、あまりに毒々しい色合いにペンキかアルミ缶に描かれた原色のデザインか何かであろうと思い直した。

ドキドキしながら近づいてみると、やはりというか驚いたことに変形体の特徴を有していた。連れて帰ってフェイスブックの粘菌グループに問い合わせてみたところハイキラボシカタホコリではないかとのこと。

その後、連れて帰った変形体は徐々に子実体への変身していき、正しくハイキラボシカタホコリになっていったのである。

 

現場には、山際から道路への湧水で濡れた落ち葉や枯れ枝などに、赤橙色の変形体が多数徘徊進出しており、一部は子実体への姿を変えつつあるようであった。

その後約一か月に渡りハイキラボシカタホコリの変形体と子実体は断続的に発生を続けた。

子嚢の厚さは130~230μm、幅数mm~数㎝、橙色・淡黄色・ときに白色の大きな星形の石灰結晶に覆われる。柄、軸柱はない。胞子直径は8~11μm、変形体は赤橙色、「日本変形菌誌 山本幸憲 日本変形菌誌製作委員会2021年」によると、春~秋にリターなどに稀。

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