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ギフチョウのための植生保護柵を建ててみた

2002年、ある小学校の校庭

ギフチョウのための植生保護柵

豊岡市にはギフチョウの発生地が数カ所しか残っていません。環境の悪化と採集圧力が激減の理由だと思います。環境の悪化は、里山の利用が絶えて木々が密集したこととシカの食害によって食草であるカンアオイと吸蜜植物である草本類が激減したことが原因であると思います。

豊岡市は、食草であるカンアオイを守るために3つの植生保護柵を設置していますが、私たちも独自に設置してみました。

そこには吸蜜植物であるコバノミツバツツジが群生し、ギフチョウが細々ながら発生を続けています。毎年、巡視する中でネザサの中にたくさんのカンアオイが生えていることに気づきました。ネザサは上をおおうことでカンアオイの生育を妨げるので、長い目で見たら敵なのですが、今回に関してはシカの食害から守ってくれていたことになります。

土地の所有者は兵庫県です。兵庫県のレッドリスト掲載種なのですから兵庫県に囲ってほしいというのが本音ですが、そういう先例を私は知りません。土地の使用許可を申請し、許可を得ました。資材・材料費は、豊岡市の小さな自然再生に応募しました。私たちは労力を提供します。

4月6日に現地調査を行い、柵の大きさ等を決定ました。
4月22日にネザサを刈り払って持ち出しました。刈り払い機の歯は竹用に換えたので作業がはかどりました。倒れていた枯れ木を持ち出しました。枯れた立木を伐採し、持ち出しました。これで日当たりがよくなります。
シカの侵入を防ぐために高さ1.8m、周囲40mの柵を設置しました。網は手前側を余らせてスカート状にしてあります。

7月12日に伸びてきたネザサを刈り払って持ち出しました。ネザサは刈り払っても地下茎が残っています。地下茎が弱るまで何度も何度も刈らないといけません。特に養分を取り込む夏場にはしっかりと刈っておかないといけません。猛暑なので大変な作業です。

9月30日に、3度目のネザサの刈り払いを行いました。さすがにたいして大きくなっていませんでした。これからも年に2~3回のネザサの刈り払いを行い根絶します。

カンアオイにマーキングを行いました 。丁寧に見守っていきたいと思います。
採集者が来られています。過剰な採集をやめてもらうように看板も立てようと思います。

2009年 ここのカタクリはほぼ姿を消し、ギフチョウも見られなくなった。

以下は最初の原稿です。気分の悪くなるような話です。それでもよい方はお読みください。

かつて但馬にはギフチョウの発生地がたくさんありました。季節になると特に探すでもなくても出会うことができました。19年前には、子どもたちと運動場で遊んでいるときにサクラの花にやって来たのを見たこともあります。

それがどうでしょう。各地で激減してしまって、なかなか見ることができなくなりました。大きな理由の一つは、ニホンジカの増加です。
ギフチョウの幼虫はカンアオイという植物を食べます。地面にへばりつくようにして生えているのでシカには食べにくい植物です。なのでそこそこ残るのではないかと楽観していたのですが、場所によっては壊滅状態になっているところもあります。その場所は有名な多産地だったのですが、ギフチョウは消えてしまいました。

ギフチョウの親は蜜を飲みます。吸蜜植物という花を咲かせる植物がないと生きていけません。スミレをはじめとする早春の植物はシカに食べられて壊滅状態です。ミツバツツジの仲間は低木なのでシカの食害は酷くありませんが、里山の利用がなくなったために多の木々に圧倒されて元気がありません。

ギフチョウは親も子も大変なのです。そこに困った採集者がいます。普通は採集によって昆虫が絶滅したりはしません。しかし、すでに激減し絶滅の淵にある昆虫に対してはとどめの一撃を加えることになります。但馬のギフチョウはそれに近い状態になっていると思います。採集は、自然を記録することです。非常に重要な行為です。連綿と続けていかないといけない大切な仕事です。しかし、配慮と節度が求められる行為でもあります。7、8年ほど前でしょうか、ネットオークションに豊岡産のギフチョウが出ていました。強い怒りを感じました。

お金のため、自分の趣味のためだけにギフチョウを捕る方がいます。私がこれまでに聞いた中で最悪のケースを書いておきます。
その場所は山頂に吸蜜植物が多く、ギフチョウが集まってきます。そこに採集者がじっと待っています。彼の回りにはギフチョウの死骸が落ちています。捕まえては殺して捨てるのです。彼は自分の要求を満たさないチョウは全て殺して希望するチョウが来るまで待っているのですが、捕まえたチョウを逃がすとそのチョウが何度もやってくるのが煩わしいのです。次世代に命をつなぐはずのチョウをひたすら殺して、完璧なチョウを自分の箱に入れることしか考えていないのです。

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