神鍋山野草を愛でる会 案内人 泉さんからの鹿被害に関するレポートです。 ← 金山廃村 下草が全くない状態神鍋高原周辺で鹿の被害が深刻な阿瀬渓谷を6月下旬に調査しました。 およそ5年前、養父市妙見山から隣接する金山村跡やその周辺へ鹿の移動が始まったとされます。見渡すとマツカゼソウ、イヌワラビ、フッキソウ、ミツマタ、テツカエデ、タケニグサ、アセビ等鹿が食べない草木だけが目につきます。
← ナツツバキ樹皮の食害幼木や草がほとんど無くなった自然林、落ち葉まで食べる鹿、以前なら幼木や笹等で落ち葉が堆積して腐葉土を作り、豊かな森林風景でしたが、いまや土がむき出し、雨が直ぐ表土を流れ、斜面の崩落も見られます。 群落を作る夏ツバキ、リョウブの皮が丸裸、来年は枯れるかもしれません。ツバキが終われば、妙見付近でも進んでいるミズキ科(ヤマボウシ等)が次のターゲットになります。
← 人里付近の耕作放棄田餌が無くなれば人里に行くのではなく、森林が崩壊するまでメス鹿は住み続けるようです。豪雪地域特有の雪が降れば人里付近へ移動し、雪解けとともに山へ戻って尾根付近から順に被害を受けます。今では増え続けた鹿は人里付近に住み続け、農作物はもちろん鹿が引き起こす交通事故も増えています。
← ワナにかかった鹿柵で囲うだけでは解決しません。確実で実績があるのは捕獲だと思います。「神鍋山野草を愛でる会」も5名が、鹿捕獲ワナ国家資格獲得の行動を始めています。人里の農作物を荒らすシカ被害は知られていますが、植物や森林など自然環境が壊されつつあることを多くの方に知って頂きたいのです。皆様のご理解とご協力をお願いします。