カラシナ アブラナ科
今年は雪が降りません。ヨーロッパの新年も大変なようです。例年より15℃以上も高い場所が多いのだそうです。フランスの一部では25℃前後とまるで初夏のような気温になったのだそうです。
そんなわけでいつもなら雪の下に隠れている植物たちが観察できました。
一面に広がっているのはカラシナです。
よく見るとシカに食べられている植物がありました。ギシギシの仲間です。
カラシナは全く食べられていません。ピリ辛で口に合わないのでしょう。
カラシナは、円山川の下流域では、最近では、ダイコンに押されて激減していますが、加陽湿地ではまだ圧倒的存在であり続けています。
カラシナは、野菜です。野生に生えているので、サラダとしての利用はダメでしょうが、油炒め、おひたし、漬物など多くの食べ方があります。
一方でカラシナは「我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト(環境省)」の中のその他総合対策外来種に選定されています。駆除するのが望ましい植物なのです。
私は、しばしば加陽湿地で自然観察会を行います。その時には、上記のような話を必ずします。すると皆さんは、喜々として持ち帰られます。「採りに来るぞう!」とも言われています。全然、減っていません。皆さんも是非、ご利用ください。
カラシナは、食べるだけでなく土壌病害を抑制する利用法もあります。ナスやホウレンソウで報告があります。農家で使っていただけるのであれば、大規模に抜き取る意欲もわきます。どなたかに試してもらえるとうれしいなと思います。