ヒロハフウリンホオズキ ナス科
増えました。もう激増です。
円山川を中心に増えているのはよく知っていましたが、何年か前に新温泉町の山の中の畑で出会ったときには「もうどこにでも生えているんだなあ」と本当に驚きました。
ヒロハフウリンホオズキは、外来植物です。熱帯アメリカ原産の一年草です。
ホオズキの名の通りホオズキに似た実を付けます。しかし、ホオズキと違って赤くなりません。食べることも可能なようですが、まずいと書かれていて、私はまだ勇気を出したことがありません。よく似た種にショクヨウホオズキというのがあって、こちらは美味しいそうで、市販も始まっています。まずはこっちで試してみようと思います。
ヒロハフウリンホオズキは、茎が直立し、よく枝分かれをして、枝を横に広げます。
茎や葉はほとんど無毛で、これがヒロハフウリンホオズキとよく似た種との区別点になります。花は淡黄色で、横向き、またはやや上向きにつけます。
まん丸の果実を覆っているのは萼が花の後に成長したもので「宿存萼」と呼ばれます。宿存萼は果実・種子を袋のように包んで守っているのでしょう。また、浮袋のようになって水流によって散布されるという話もあります。
袋には稜があり、始めは緑色ですが、次第に脈が紫褐色を帯びてきます。熟すと袋全体が紫褐色になってきます。中の果実(液果)が熟すサインなのでしょう。熟した頃を見計らってやはり一度勇気を出してみましょうか?
この仲間が畑に入ると大変なようです。4月から9月くらいまでだらだらと発芽し、花を咲かせて種子を落とします。9月くらいに芽生えたものでも、小さい状態で花を咲かせて種子まで作ります。抜いても抜いても出てくる、しかもきっちり子孫を残すという強敵なのです。
外来種問題は全て同じなのですが、初期対応が最も重要です。見つけたらすぐに駆除して増やさないに尽きます。そして油断なく継続観察してください。隙を見せれば、大繁茂して手の打ちようがなくなります。