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シナダレスズメガヤのその後

2018年7月の西日本豪雨では、2004年の台風23号を上回る雨量が観測されました。豊岡の24時間降水量の最大値は、7月6日に218.5mmに達し、台風23号時の198.5mmを上回りました。また総雨量も410mmに達し、台風23号時の293mmを大きく上回っています。これにより円山川の水位も急激に上がり、あと20㎝で排水機場のポンプを止める水位に達するという非常に危うい状況でした。幸いなことに国土交通省による河川改修の成果で台風23号のような大きな被害を出すことなく終わりました。
大きな出水は川の生き物たちに非常に大きな影響を及ぼします。シナダレスズメガヤが生育する丸石河原も例外ではありません。石ころが転がる丸石河原は大きな出水のたびにそこに生きる生き物もろともに古い石がすべて流されます。砂や泥に半ば埋もれて汚れていた石の河原が、水に洗われたきれいな石だけでできた河原に生まれ変わるのです。これは水の中の石ころも同じで、すき間なく砂に埋まっていた石(沈み石)は、すき間に満ちた石組み(浮石)に代わります。大きな出水で河川の環境はリセットされるのです。

史上2番目と思われるこの出水の影響を見に行きました。場所は円山川に残るカワラハハコの最後の群生地です。
河原に降りて驚きました。予想通りとはいえ実にきれいさっぱりとした丸石河原になっていました。

 

2018年12月7日

次の写真は、2017年7月2日の様子です。「出向く野生復帰大作戦in国府」で参加者の皆さんと河原で活動をした時のものです。その時には転がっている石を使って様々な活動をして、自然観察もして、有志の方とシナダレスズメガヤを抜きました。この場所のシナダレスズメガヤは侵入してまだ間がないようで簡単に抜けるものが大半でしたが、何株かは大きく育っていてなかなか手ごわかったです。抜くのは容易なものの数は広い面積に多く生えており、すべてを抜くことはできませんでした。

2017年7月2日 上の場所を逆サイド(下流側)から撮影

2017年7月2日

2017年7月2日 ヨモギとシナダレスズメガヤ。シナダレスズメガヤは簡単に抜けた。

それがこの増水で全てきれいに流されました。水の力は大したものです。

2018年12月7日

2018年12月7日

石の河原よりも0.5m〜1m程高い場所があります。そこにはツルヨシなどの多年草が生えています。そこは石の河原に比べて増水時の水深が浅くなるために流速が低くなり水が植物を流したり削り取ったりする力も小さくなります。また生えている植物も頑丈な造りの多年草や木が多くなります。こんな理由でここでは、石の河原のように全てが流されてしまうようなことは起こりません。

シナダレスズメガヤ

想像していた通りにシナダレスズメガヤは残っていました。シナダレスズメガヤが落とした砂が大量に堆積しており、数年前まではまだ見えた石がすっかり見えなくなっていました。

石の河原のシナダレスズメガヤは流されるが、一段高い場所のシナダレスズメガヤは流されないということがこの河原では見受けられました。

上流のシナダレスズメガヤを見に行きました。そこは円山川でシナダレスズメガヤが最も繁茂している場所です。多くは、石の河原に生えています。先ほどの河原では全てが流されていた場所です。期待を込めて見に行きましたが、ここでは水が最も激しく流れたと思われる場所以外は流されることなく残っていました。最初の場所との違いは、シナダレスズメガヤの大きさです。この場所のシナダレスズメガヤは侵入が早かったので非常に立派に育っています。4年前の時点で私の力ではビクともしませんでした。

2018年12月7日 上流のシナダレスズメガヤ群落

2018年12月7日 上流のシナダレスズメガヤ群落

これから分かることは、大きく育ったシナダレスズメガヤは、既往最大級の出水でも丸石河原から流れていくことはないということです。重機などを使って取らない以外には駆除は不可能であると思います。

セイバンモロコシ すでに人力では抜けない。

セイバンモロコシという別のやっかいな外来植物も侵入し定着しています。

丸石河原の未来は暗いと思われます。

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