ミソハギ・エゾミソハギ ミソハギ科
ミソハギは、多くの人が見知っておられる花だと思います。
ミソハギ
ミソハギは、盆花としてお墓に供えられていることがよくあります。そのような用途のためでしょうか、田んぼの畦の脇や畑の中などにしばしば生育しています。
はたしてこれが自生していたものを残したものなのか、どこかから持ってきたものなのかは不明ですが、ごくごく自然な風情で生育しています。
このミソハギによく似た植物にエゾミソハギがあります。
近畿では、珍しい植物で、京都府北部と淡路島にわずかに見られるだけだとされていました。ところが、2000年頃に標本の調査をしているときに、1961年7月28日に豊岡市日和山で採集された標本を発見しました。エゾミソハギは、かつて但馬にもあったのでした。今でもあるのかなと思い、少し歩いてみましたが見つかりませんでした。
エゾミソハギ
2004年頃、台風23号の自然への影響を調べる調査が円山川の下流域で行われ、その調査リストにエゾミソハギがありました。私は現物を確認していませんが、円山川ではこれまで一度も見つかったことがないので、上流のどこかで栽培されていたものが流れ着いた可能性があると思いました。
こんな風にあるのかないのかよく分からない状況が続いていましたが、昨年、ある方が、エゾミソハギを発見されました。53年ぶりの再発見になります。連絡を受けて見に行き、そのとき「撮った写真が以下のものです。
ミソハギに比べると明らかに毛があります。
エゾミソハギ
葉は、茎を抱いています。
ミソハギ
エゾミソハギ
萼片の付属片は縦に立ち上がっています。(時期が悪くて撮影できていません。)
これはミソハギ。ミソハギは、付属片が水平になり横を向いている。
エゾミソハギ。花はこちらの方がやや派手な感じになる。
どこかにエゾミソハギがないかと畑でも田んぼでも湿地でも、花が目にはいると車を止めて確認しようとしています。かなり見てきたと思いますがまだエゾミソハギには出会えていません。