たじまのしぜん

オオカワヂシャ

外来生物法という法律があります。平成16年(2004年)にできました。正式には、「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」といいます。
 この法律は、特定外来生物と呼ばれる外国からやってきた生きものによって引き起こされる様々な被害を防止するために作られました。特定外来生物によって、日本で暮らしていた生物が食べられてしまったり、競争に負けてしまったりして、自然の姿が大きく変わろうとしています。その影響で、私たち人間の暮らしにも大きな影響が出始めています。 但馬にも特定外来生物はたくさんの種類が侵入してきています。私の知っている範囲では以下の種類です。
オオキンケイギク
オオカワヂシャ
アレチウリ
オオフサモ
アゾラ・クリスタータ

ヌートリア
ウシガエル
カダヤシ
オオクチバス
ブルーギル
 今回は、特定外来生物の中からオオカワヂシャを紹介します。

「オオ」で分かるように「カワヂシャ」という植物もあります。このカワヂシャが日本在来の植物で、オオカワヂシャは、外国からやってきた植物です。ヨーロッパからアジア北部が原産地だと言われています。
 カワヂシャとオオカワヂシャは同じ場所に生育します。オオカワヂシャの方が強いようで、競争に敗れたカワヂシャはどんどん数を減らし、今では絶滅危惧種になってしまっています。

カワヂシャとオオカワヂシャの関係は競争だけではありません。雑種も作ります。
カワヂシャとオオカワヂシャの間には、ホナガカワヂシャという雑種ができます。この雑種とカワヂシャとの交雑で遺伝的撹乱(いでんてきかくらん)が起きることが心配されています。

右の大きな花がオオカワヂシャで
 左の小さな花がホナガカワヂシャ
 カワヂシャとオオカワヂシャの見分け方です。
大きさ
カワヂシャ  小型
オオカワヂシャ 大型
葉や茎の色
カワヂシャ  黄緑色
オオカワヂシャ こい緑色
葉のふち
カワヂシャ  葉に鋸歯(きょし;ぎざぎざ)が明らかにある
オオカワヂシャ ほとんど全縁(ぜんえん;ぎざぎざがない)
花柄(かへい)の様子
カワヂシャ  花柄はまっすぐななめ上に伸びる
オオカワヂシャ 花柄は曲がってななめ上に伸びる
花の様子
カワヂシャ  小さい。花びらは白で、淡い紫の縞(しま)がうすく入る
オオカワヂシャ 大きい。花びらはうすい青紫色で、こい青紫の縞が入る
 ホナガカワヂシャは、両者の中間のような姿形をしています。また花序が長くなります。

オオカワヂシャの若い個体

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ソクズ 人の暮らすところに生えるみたいです

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