ミクリ
ミクリは、ミクリ科の植物です。絶滅(ぜつめつ)が心配される植物の一つで、環境省の最新版のレッドリストでは準絶滅危惧種(じゅんぜつめつきぐしゅ)になっています。全国的には、比較的(ひかくてき)多くあるようですが、近畿は別で、兵庫県と滋賀県をのぞくと非常に少ないとされています。
ミクリは沼や川や水路などに生えています。但馬ではどちらかというと小さな川や水路に多く、泥の多いところによく見られます。
ミクリの葉は、はばが7~20mmで長さが50~150cmくらいになります。淡い緑色でやわらかそうな葉を直立させているのでよく目立ちます。
葉だけでミクリだと判断することは大変むずかしいのですが、花の時期や実の時期には決して間違えません。名前の通り「実栗(みくり)」です。花も実も栗の「いが」のように見えます。慣れると葉だけでミクリの仲間だと分かりますが、種類は花や実の時期にならないと分かりません。
但馬では、円山川、出石川、谷山川、六方川、穴見川、竹野川、矢田川、佐津川、岸田川、久斗川などで知られています。まだ見つかっていない場所がたくさんあると思います。今は一番見つけやすい時期です。見つけたらぜひ教えて下さい。
実は、ミクリにはたくさんの仲間があって見分けることが難しく但馬にどんな種類が生えているのかもよく分かっていません。
兵庫県には、ミクリ、ヤマトミクリ、ナガエミクリ、ヒメミクリが知られています。但馬では、ミクリとナガエミクリが知られています。ナガエミクリは主に湧水地に見られます。