初夏から秋に、主にクロハツやクロハツモドキなどを中心にベニタケ科のキノコに発生する。あたかも櫓の上に乗っているように発生するのが和名の由来であろう。小形であり、新鮮でない他のきのこ上に発生するため、無毒ではあるが普通食用にはされない。
傘径2~3㎝、純白が熟すると粘土色に変わる。他のキノコ上に発生する特異な生態であるが、珍しい種ではないようである。しかし、私は今年初めて見ることができました。
クロハツ類のキノコが発生してから、それにヤグラタケが感染して、ヤグラタケのキノコを発生させるとすると、クロハツ類のキノコが老化腐敗するまでの期間が1週間もあればよいようだろうから、時間的に短すぎる、一体感染経路はどうなっているのか?という議論があるようである。
クロハツ類のキノコができる前の地面の中にいる菌糸の時から一ヤグラタケの菌糸も緒にいるんじゃないか、でもどうやってキノコ形成前のクロハツ菌糸に出会って一緒に成長できるものなのか、寄生する相手をクロハツと近縁種に限定しているというのも不合理な生存戦略である。クロハツの菌糸にヤグラダケの菌糸をうまく住まわせ続けているとしても、それだけだと生息域を拡散できない。。。。いろいろな疑問、議論があるキノコのようですが、それが解明されたとしても何の役にも立たないので、研究は進んでいないようです。興味を持つ研究者はいるのでしょうが、予算の出どころがないでしょうね。