冬が近づくとカメムシが越冬場所を探して部屋の中に飛び込んできます。しかし、今年は予想に反して、まだその数が少ないように思います。昨年から今年にかけてあれだけたくさんいたカメムシはどこに行ったのでしょう。
室内にやってくるカメムシは、ほとんどがクサギカメムシです。そしてオオトビサシガメが少し混じることがあります。そしてたいていは嫌がられる存在ですが、今回は見つけると嬉しくなるカメムシを紹介します。オオキンカメムシ。名前のように大きくて美しいカメムシです。
オオキンカメムシは本州南部に生息、国外では台湾や東南アジアに分布します。暖かい地方のカメムシで、但馬では平野部や海岸近くで見つかることが多いようです。しかし移動性が高く、夏場には内陸や本州の北部でも見つかることがあります。
近畿地方では日本海側のアブラギリなどで繁殖し、冬は暖かい場所で集団越冬することが知られています。但馬の海岸近くの森で越冬しているのか、あるいは南に移動しているのか、詳細はわかりません。こんな大きなカメムシが照葉樹林のツバキの葉陰で集団越冬している姿を見てみたいものです。