キアゲハ
アゲハ(ナミアゲハ)
蛹で冬を越したアゲハは4月に入ると羽化し産卵します。少しコンパクトな春型の出現です。育った幼虫は初夏に夏型として羽化します。アゲハ(ナミアゲハ)やキアゲハは町中の公園や民家の庭にもよくやってきます。アゲハの食草はミカンの仲間。サンショウやウンシュウミカン、ユズなどに産卵します。キアゲハの食草はセリの仲間。家庭菜園のパセリやニンジンにもよく産卵します。
庭にある花は吸蜜植物として重要です。いろいろな花を訪れますが、初夏にはオニユリ、ブッドレアなどに、真夏にはヒャクニチソウやヤナギハナガサ、秋にはコスモスなどによく集まります。
アゲハは里山ではカラスザンショウやイヌザンショウなどを利用しています。キアゲは河川敷でハナウド、ミツバ、ヤブニンジンの仲間、セリなど、山地ではシシウドなども利用します。アゲハは明るい林縁が好きですが、キアゲハは草原や里山の山頂の草地などでよく見かけます。
アゲハ(ナミアゲハ)とキアゲハは一見よく似ていますが、キアゲハは羽の色が名前通り濃い黄色です。両種を並べてみるとよくわかりますが、単独で花に来ている時は間違えることがあります。前羽の前縁の模様が少し違うのがよい区別点です。