ちょうど1年間に、ここでオオルリボシヤンマの記事をアップしました。今回は同じ時期に観察した本種の、貴重な産卵シーンに出会うことができたので、その様子を写真でご紹介します。
オオルリボシヤンマは晩夏の季節に、産卵のために山際の池におりてきます。いつも同じエリアをパトロール飛行しながら、たとえばギンヤンマなどが近づくと執拗に追い出し行動を行います。写真はオスの巡行飛行。
やがてメスが現れ、広いエリアを巡回していたのが次第に飛行エリアを狭めて行くのが分かりました。池の北端の一定区間を行ったり来たりの繰り返し。
やがてメスの巡回エリアにオスが入って来て、しきりにメスに近づく行動を見せます。写真の右上がメス、左下がオスです。
突然のことで写真はピンボケでしたが、オスがメスに絡まりながら水面に落ちました。この時は何事が起ったのか分かりませんでしたが、やがて絡み合った合ったまま空中へ飛び出し、池の上空で交尾行動を行いました。
空中で2匹が分離すると、メスはまた元の場所におりてきてゆっくり超低空飛行。産卵場所を見極めているようでした。そして適当な場所が見つかると、尾の先を水中に沈め、藻に産卵を行いました。ギンヤンマなどは雌雄がタンデム姿勢を保ったまま産卵行動を行いますが、オオルリボシヤンマはメスが単独で産卵します。
正面からみたところです。産卵は複数個所に何度も行いました。産卵中、オスはパトロール飛行に戻って警戒を続け、無防備な産卵中の無防備なメスを守っている様子でした。
オオルリボシヤンマ、1年目は卵で越冬、2年目以降は幼虫越冬し、2年から4年で世代交代する山で暮らすヤンマです。