今年も但馬の川にアユが上ってきました。
春になると、アユの稚魚が海から遡上します。
秋、川の下流域で産卵し、ふ化した稚魚は海へと下ります。その後、春までは沿岸域でプランクトンを食べて育ち、5センチほどに成長すると川へ帰ってきます。
このように、川で生まれた後海へ下り、一時期を海で過ごしてから川へ帰ってくる魚を「両側回遊魚」と呼びます。アユは両側回遊魚です。
アユの遡上は、ちょうど5月の連休後あたりがピークとなります。
これらの画像は5月8日に撮影しました。この頃はまだ銀色です。
アユは石に着いたコケ(ケイ藻類)を食べることが有名ですが、この頃は水生昆虫などを食べます。
この2枚以降は5月18日撮影です。10日前より大きくなっているのがわかります。だんだんと育っています。
この頃になると、ケイ藻類を食べ始めます。
体色もオリーブグリーンに変わり、アユらしい姿になってきました。
アユの寿命は基本的には1年です。秋には20センチ以上の大きさに育ち、産卵して一生を終えます。卵は数週間でふ化して海へと下り、命が受け継がれてゆきます。
アユは古来より、私たちと繋がりの深い淡水魚です。しかし近年、アユの生息数が減りつつあります。この先も、アユが棲める但馬の川を大切に守り、受け継いで行かなければなりません。